季節の挨拶状である寒中見舞いについて
社会人にもなると、時候の挨拶として様々なはがきを作成することになるでしょう。それは年賀状や暑中見舞いなどです。ここでは寒中見舞いとはそもそも何か、そして送るときに気を付けておきたいマナーについて詳しく紹介していきます。
目次
寒中見舞いとは
そもそも寒中見舞いとは何か?
寒中見舞いとは文字通り、寒さが厳しくなってきた際に送る挨拶状の一つです。知人や友人に対して送り、安否の確認とこちらの近況を伝えるために書きます。実は寒中見舞いにはいろいろな用途があるのです。例えばお正月になると年賀状を出します。しかしたまたま相手が喪中の場合、どうしますか? 年賀状は出せないけれども、お世話になっている人なので何かあいさつしたい、このようなときに活用できます。また年賀状を出してしまった後で、相手が喪中であることに気づく場合もあるでしょう。その場合フォローという意味で寒中見舞いを送ることもあります。喪中と知らずに年賀状を出してしまったことのお詫びとお悔やみを伝えれば、問題ありません。また逆に喪中で年賀状をもらった場合でも活用できます。
どのタイミングで出すべき?
寒中見舞いを出すタイミングですが、こちらも文字通り「寒中」の時です。では「寒中」とはいつになるのでしょうか。それは一般的に小寒と大寒の期間を指します。またお正月には年賀状を出すでしょう。年賀状は一般的に松の内である1月7日までに届くものを指します。ですから1月8日以降で大寒の最後の日、すなわち立春の前日までに出すことです。通常はこの期間ですが、うるう年やその前後には若干ずれ込む可能性がありますので注意しましょう。
立春を過ぎた場合には?
先ほども紹介したように、寒中見舞いは立春前までに出すのがルールです。ところが忙しいなどの理由でうっかり出し忘れてしまったというケースも出てくるでしょう。それでも何かお世話になっている人にあいさつしたいと思うのであれば、立春以降は余寒見舞いとして出す方法があります。余寒見舞いはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、残暑見舞いの冬バージョンと思ってもらえればわかりやすいでしょう。余寒見舞いの余寒とは、寒が明けても残る寒さのことを指しますので、立春以降で寒さが続くうちであれば、出しても失礼ではないので出し忘れたときにはこちらを利用しましょう。しかし暦の上では雪の解け始める2月下旬から3月上旬にかけてが送るギリギリの期間だと思っておいてください。
寒中見舞いを送るときのマナー
基本的な構成を理解しよう
寒中見舞いのはがきを作成する場合、一定の構成が決まっています。この構成を踏まえたうえで作成すると、マナー上問題のあるはがきにはならないはずです。寒中見舞いを作成する際には、寒中見舞いの言葉→先方の安否や健康を気遣う表現→自分の近況報告→結びの挨拶→日付という流れです。先方の安否や健康を気遣う言葉から結びの挨拶までは大体4~5行程度にまとめるとよいでしょう。中にはいろいろなことを伝えたいと思う人もいるかもしれません。しかしあまりぎっしりと文章を書いてしまうと、どうしても読みづらくなります。簡潔にまとめることも意識して作成するのがコツです。
年賀状の返信が遅れたときには?
年の明ける前に年賀状を準備して、自宅に来るであろう相手にあらかじめ送ってしまう人もいるでしょう。ところが自分のところには年賀状が来ないと思っていた人から届いてしまうケースもあるはずです。松の内までであれば年賀状でよいでしょうが、帰省や旅行をしていて確認が遅れてしまって、松の内までに間に合わなかったというケースも出てくるでしょう。このような時にお見舞いの意味を込めてはがきを作成するとよいです。この場合、お年賀代わりとして送りますから年始の挨拶をメインに構成するとよいでしょう。まず返信が遅れたことを詫びる、年賀状をもらったお礼をする、そのうえで先方の健康を喜ぶ(気遣う)ような文章をつなげれば、相手の気分を害することもありません。
相手が喪中の場合
年賀状を出そうと思った相手から、喪中のはがきが届いた場合も寒中見舞いを出すのがよいです。別に返事を出さなくても構わないのですが、はがきを送っておいた方がより丁寧な印象を相手に与えます。この場合は相手が気落ちしているであろうことを想像して、気遣うような文章で構成するのがおすすめです。故人をしのぶ言葉や相手を思いやる内容のはがきにします。年賀状を出した後で喪中の連絡が届いてしまった場合、お見舞いのはがきをすぐに出しましょう。電話でお詫びの連絡をするのも悪くないですが、はがきの方がより丁寧な印象を与えます。お詫びとお悔やみの言葉を書き添えて送るとよいでしょう。また逆に自分が喪中で年賀状をもらってしまった場合も、はがきを送るのがマナーです。この場合には年賀状のお礼をした上で喪中のお知らせをします。もし喪中はがきを出していなかったら、その点もお詫びしましょう。
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