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正しい箸の使い方・意外と知らないNGマナー
箸のマナー
 

正しい箸の使い方・意外と知らないNGマナー

冠婚葬祭やビジネスシーンなどあらゆるところで周囲の方から見られているマナーの1つに「箸の使い方」があげられます。正しい作法を守ってマナー美人に見せるためにも、箸の持ち方とNGマナーを今一度確認しておきましょう。

正しい箸の使い方と矯正方法

正しい箸の持ち方と使い方

正しい持ち方で意識したいポイントは、箸先から3分の2くらいの場所を持つ事です。上の1本は親指・人差し指・中指の3本で持ち、下の箸は薬指と小指を使って支えてください。物をつまむ時の正しい箸の使い方は、中指・人差し指・親指で上の1本だけを動かします。下の1本は固定したまま動かさないのが正しい箸の使い方で、先の方を閉じたり開いたりする事によって、大きなものもつまめるはずです。
箸使いが苦手な方の例として、2本が平行になってしまう「平行箸」やクロスしてしまう「クロス箸」などがあげられます。箸先をそろえた際に二等辺三角形ができる持ち方が正しい作法ですので、持ち方から矯正しましょう。
子供のような「握り箸」が癖になって、30代や40代になっても続けてしまう方がいます。小さなうちは両親が注意してくれても、一定の年齢を過ぎれば誰も教えてくれません。知らず知らずのうちに同席者に不快な思いをさせる事もあるので、直していく気持ちが大切です。

正しい箸の使い方への矯正方法

大人になってからでも正しい箸の使い方をマスターする事はできるので、どんなところに行っても恥ずかしくないマナーを身に付けましょう。練習方法は、以下の手順で進めます。

1. 鉛筆を持つように1本だけを利き手で持ちます。
2. 指だけを使って、数字の1を書くように縦方向へ動かしましょう。
3. もう1本の箸を、親指の付け根・薬指を結ぶように差し込みます。
4. 下の箸は固定したまま、上だけを動かすイメージで練習しましょう。

4の段階で下の箸が動いてしまう場合には、利き手とは逆の手で固定しながら練習します。慣れてきたところで固定している手を離して、同じように動かせるか試してみましょう。箸の先でカチカチ音が鳴らせるようになったら、きちんとできている証拠です。
大人用の箸使い練習用アイテムもあるので、必要に応じて活用しても良いでしょう。夕食前に1日5分の練習を繰り返すなど、少しずつ慣れていけば、すぐに上達していきます。食事中に練習すると面倒になってしまうため、食事の前の習慣にするところがポイントです。最終的には食事の中で自然にできるようになるところまで、毎日の日課として繰り返します。

失敗しがちな箸使いのNGマナー

箸を持って「いただきます」は誤った作法

食事の前に箸を合掌の中に入れて「いただきます」というやり方ですが、正式にはマナー違反とされています。合掌の作法として手を合わせる時に物を持つのは望ましくないとされる事が理由です。
正しくは、箸置きに箸をおいたまま「いただきます」をするのがマナーでしょう。食前の挨拶をするところまでは美しい所作なのですから、もう1歩踏み込んだやり方を意識するとスマートです。
ちなみに、合掌して「いただきます」という事自体、地域によってやる・やらないが分かれるとする調査もあります。手を合わせる風習は浄土真宗がもとになっていると考えられる事から、地域による信仰の違いが由来とも言えるそうです。さらに言うと「いただきます」をするのが一般的になったのも、戦後が始まりとされています。どのやり方が正式とは言い切れないところがありますが、箸を手に持つ「拝み箸」だけは控えてください。

箸を汚して良いのは「長くて1寸」

和食は美しく食べる事を重視する文化なので、箸をたくさん汚すあり方は美しくない作法とみなされます。箸を汚して良いのは「長くて1寸」、つまり先端から3cmくらいのところまでに留めるのがマナーです。理想を言えば「箸先5分」、先端から1.5cmくらいのところまでしか汚れないのが美しいとされています。
これを意識しておくことで、たくさんご飯をほおばったり煮物に箸を突き刺したりするマナー違反がなくなります。間違った食べ方をしてしまうと、どうしても上の方が汚れるはずです。意識した事がない方は、普段通りに食事をして箸先を調べてみるとはっきりします。どのような食べ方をすれば許容範囲におさまるのか、考えながら習慣化しましょう。

箸を持ちながら他の動作をしないこと

箸を持ったまま飲み物を飲んだり汁物のお椀をとったりする動作も、美しいものとは言えません。別の動作をする時には箸置きに一旦置き、改めて持ち直すやり方が正式です。
箸とお椀を一緒に持つ事自体は問題ないとされますが、お椀を先に両手で持ち上げて左手だけで持ち直し、右手で箸をとってお椀を持つ手の下にくぐらせます。汁物のお椀なら、箸先を中に入れて具材を押さえるように口をつけます。お椀の中に入れておく事によって、箸先が相手に向くのを防ぐためです。具材と一緒にかき込むのはマナー違反にあたるため、汁とは別に頂きましょう。交互の順番で頂くと見た目にも美しく、上品に見せてくれます。