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リオだけじゃない! 世界三大カーニバル(謝肉祭)とは
二月(如月)
 
祭事
 

リオだけじゃない! 世界三大カーニバル(謝肉祭)とは

煌びやかな衣装をまとったダンサー、アップテンポの音楽など日本とは異なる文化に関心を持って、外国のカーニバルに行ってみたいと感じる方も多いのではないでしょうか。ここでは、カーニバル(謝肉祭)の本来の意味や、世界三大カーニバルの概要についてご紹介いたします。

カーニバル(謝肉祭)とは

カーニバル(謝肉祭)の意味と由来

カーニバル(謝肉祭)とは、カトリック文化圏を中心に行われる通俗的な行事です。中世ラテン語のcarnem(肉を) levare(取り除く)に由来すると言われていて、断食の前夜に行われる祭りとされます。厳しいルールの断食を迎える前にみんなが集まり大騒ぎをする事によって、厳粛にその時を迎えようとする考え方の反映でしょう。
別の説としては、古代ゲルマン人の春の訪れを祝う祭りが由来とも言われるようです。1週間思い切りはしゃいだ後に藁人形へと責任をかぶせて、燃やした習慣が伝わっています。この祭りの中で船を模したcarrus navalis(山車)が使われていた事が語源になったと考える学者もいて諸説ある現状ですが、歴史が長くて重要な位置づけにある事は同じです。
日本語で言うところの「カーニバル」にはワイワイ騒ぐ習慣というところだけが反映されて、たくさんの人が集まって行うイベント的要素が強調されます。カーニバルと聞いた時に華やかなパレードだけを想像するのは、日本語としての使われ方に則ったイメージでしょう。世界的にはもっと多様な意味があって、国ごとに異なるイベントや音楽を楽しめる祭りです。

カーニバル(謝肉祭)の時期はいつ?

カーニバル(謝肉祭)が行われるのは、復活祭の準備期間にあたる「四旬節」の前とされます。キリスト教の復活祭は3月下旬から4月上旬にかけて行われる風習で、その日を起算点として日曜を除く40日前にあたるタイミングでカーニバル(謝肉祭)が開かれると考えてください。
ドイツ語圏では、聖三王の日を起算点としてカーニバル(謝肉祭)を行うのが一般的です。11月11日に謝肉祭を行う地域もあるようで、国によって行う時期は異なります。各国の公式ホームページやツアー業者の告知を確認すれば、その年の予定日が分かるはずです。行ってみたいカーニバル(謝肉祭)が決まっているようなら、直近数年分の日程を調べてみると良いでしょう。

世界三大カーニバルについて

【ブラジル】リオのカーニバル

毎年2月前半から中旬にかけて行われる世界有数のお祭りです。「リオのカーニバル」と略して言われる場合もあれば、「リオデジャネイロのカーニバル」と呼ぶケースもありますが、どちらも同じお祭りを指しています。このリオのカーニバルは「地上最大のショー」と言われており、毎年国内外合わせて100万人もの観光客が訪れ、2018年には、のべ1000億円超の経済効果を生み出しています。このお祭りは、言わば「サンバのコンテスト」であり、審査員によって優秀なダンスチームを選出し、最終日にその結果を発表します。国内のチームはこの日のために鍛錬し、その成果を当日にぶつけるのです。ちなみに、リオのカーニバルの歴史は古く、元となる最初のカーニバルは1641年に行われ、現在の様なコンテスト形式になったのは、19世紀に入ってから。1933年のカーニバルから、大手新聞社グローボが、ムンド・エスポルチ社と共にスポンサーになり、そこから現在の様な形になったと言われています。
参加者の多くは一年間貯めたお金をカーニバルに全て注ぎ、練習の成果を存分に発揮します。豪華な衣装と卓越したダンステクニック、そして誰もが楽しめる軽快なサンバに乗って進むパレードの様子は正に圧巻の一言。世界屈指の見世物と言われる所以は伊達ではありません。

【イタリア】ヴェネツィアのカーニバル

イタリアのヴェネツィアで行われるカーニバルは、中性ヨーロッパの衣装と仮面をつけた人々がパフォーマンスを行うミステリアスなイベントです。2月から3月にかけての2週間に渡って開催されるカーニバルは、サンマルコ広場のセレモニーから始まります。街並自体が美しいスポットなのに加えて、兵士の衣装やドレスをまとった人々が行き交う様子を見ていると、あたかもその時代にタイムスリップしたかのような印象を受けるはずです。
その歴史は古く、誕生したのはアクイレイアの総主教との抗争にヴェネツィアが勝利した1162年であると言われており、その抗争に勝利したことを祝い、サン・マルコ広場で踊りはじめたのが事の起こりとされます。そしてルネサンス期になるとヴェネツィアカーニバルは公式の祭典として扱われる様になりましたが、18世紀になると一気に衰退し、カーニバル自体が自然消滅する様な形で無くなっていった様です。そして長い時間を経て1979年に再開し、現在の様に大きな祭典として返り咲いたと言われています。そして今や約300万人もの観光客を集めるヴェネツィアのカーニバルは、リオのカーニバル、トリニダード・トバゴと並び、世界三大祭の一つになったのです。

【カリブ海】トリニダード・カーニバル

トリニダード・カーニバルは、カリブ海の南に位置する小さな国、トリニダード・トバゴで開催される年中行事の一つです。リオのカーニバルなどと同様に、このお祭りもコンテスト形式になっていますが、大きな差異は「誰でも気軽に参加できる点」に尽きます。つまり、鑑賞型ではなく参加型のお祭りなのです。多くのチームの中から自分の好みに合う衣装を纏ったところを選び、参加料を払うことでそのチームの衣装を着てパレードに出ることができます。ちなみに、トリニダード・カーニバルにおけるダンスには高等なテクニックなどは必要なく、音楽に合わせて体を動かすことさえできれば問題ないとされているので、ダンス経験がない方でも心配ありません。