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きちんとした供養の仕方についてご存じですか?
葬のマナー
 

きちんとした供養の仕方についてご存じですか?

日々仏壇に向かってご先祖様を供養する、はたまた月に一度は決まって故人のお墓へ参るなど、供養の方法は様々です。しかしながら、正しい供養の作法について知っている、もしくは先人から教わったという方はさほど多くないのではないでしょうか? ここでは、誰もが知っておくべきと言える、正しい供養の方法について紹介していきます。

供養ってそもそも何?

供養の仕方と意味

供養とは、サンスクリットの「尊敬」を意味する「プージャー」に由来し、仏教においては仏様や菩薩様を敬い、香華(こうげ)、燈明(とうみょう)、飮食(おんじき)などの供物を、心を込めて捧げることです。香華は花とお香、燈明はろうそくなどの灯火、飲食は飲み物と食べ物になります。仏壇のある家では、この3種類の供物を捧げることを毎日の日課としているところもあるでしょう。
仏教では、死者の霊に供物を捧げて冥福を祈ることを「追善供養」と呼んでいますが、日本では追善供養=供養の意味で用いられることがほとんどです。さらには、針供養、鏡供養、仏壇供養など、生活に密着した道具に対して施されるものもあります。すべてのものに霊魂が宿っているという日本古来の思想の影響を色濃く受けた、日本ならではのものと言えるでしょう。

日本古来の祖霊信仰

このような独自の供養が生まれた背景には、日本固有の祖霊信仰があります。祖霊信仰とは、「ご先祖様の霊は集落を見下ろす山に宿り、子孫の繁栄を見守っている」というものです。つまり、お盆になるとご先祖様は山から家に帰り、一家団欒の時間を過ごすと、ふたたび山に帰っていくということ。ちなみに、お盆の最も古い記録は、推古天皇の時代までさかのぼります。それほどまでに祖霊信仰は古い歴史を持っているのです。その後、大陸から仏教が伝来して日本の宗教事情も激変しますが、根底に祖霊信仰があることは現在に至るまで変わりません。
國學院大學が2008年に実施した世論調査によれば、「信仰なし」と答えた人が72.2%だったにもかかわらず「お墓参りに行く」という人は80.1%にものぼりました。そこからも、祖霊信仰に端を発した供養が行事として習慣になっていることがわかります。

法要との違い

供養とは、敬意を持って仏様やご先祖様にお供物を捧げることがすべてで、供養の仕方には別段決まった形式があるわけではありません。一方の法要とは仏教の儀式のことですが、日本の供養は儀式化しているものが多く、実質的に法要とほぼ同じと考えてかまわないでしょう。したがって、それぞれの法要のマナーをきちんと理解しておく必要があるといえます。

代表的な供養と正しいやり方

お盆とは?

日本における代表的な供養行事といえばお盆です。旧暦が施行されていた明治5年までは7月13日~7月16日でしたが、新暦になって8月13日~8月16日に行う地域が増えました。これは農業の繁忙期を避ける意味合いもあります。しかし、現在でも地方によっては7月にお盆という風習が残っています。
お盆とは、ご先祖様の霊を家に招き、おもてなしをする行事です。仏壇を霊の乗り物である精霊馬をナスやキュウリなどで作り、13日夕方に迎え火をして霊をお迎えします。お盆の期間はともに過ごし、16日に送り火を炊いて送ります。
また、この時期にお墓参りをし、ご先祖様のお墓を掃除することも忘れてはいけません。新盆などの法要以外は喪服である必要もなく、作業のしやすい服装でかまわないでしょう。ただし、他にお墓参りに来ている方もいるので華美な服装は避けます。そして、きれいになった墓前にお供物を捧げ、お線香を灯します。

お彼岸の時期としきたり

お盆とならんで忘れてはいけないのがお彼岸です。お彼岸には春彼岸と秋彼岸がありますが、春分の日と秋分の日を中日としてその前後7日間になります。
仏教では死後の悟りの世界を「彼岸」といいますが、それとは対にある現世を「此岸(しがん)」と呼びます。西に彼岸、東に此岸があるとされ、太陽が真東から昇って真西に沈む春分と秋分は、彼岸と此岸が通じる日でもあり、先祖供養をするようになったのです。お彼岸もお盆同様、お墓参りは欠かせません。

卒塔婆を立てる

卒塔婆とは本来は仏塔のことですが、日本では木製の板塔婆を卒塔婆と呼ぶのが一般的です。卒塔婆を立てることもまた卒塔婆供養となります。卒塔婆供養の仕方は、お墓の後ろの卒塔婆立てに卒塔婆を立てていくというものです。納骨時に最初の1本を立て、その後は三回忌等の法要ごとに新しいものに変えていくケースが多いようです。
基本的にはそのようなタイミングで故人1人につき卒塔婆1本を立てますが、別段供養の仕方が定められているわけではありません。つまり、何本立てても間違いではないですし、「○○家一同」のようにまとめて立てても良いのです。また、法要のたびに卒塔婆を立てているうちに古いものが劣化したり、卒塔婆だらけになってしまうこともあります。その際は、お寺や霊園事務所に相談し、古い卒塔婆を片付けるようにしましょう。
仏教では当たり前のように卒塔婆を立てると思っている人も多いかもしれませんが、浄土真宗のように卒塔婆を使わない宗派もあります。まずは僧侶に相談の上、必ずしきたりを守るようにしてください。