飾らない雰囲気で行うのが婚約式
結婚前の定番行事といえば結納ですが、近年では結納をやらないカップルの数が増えているようで、中にはあまりこだわらない、もしくはやる意味がないと感じている方も少なくないのだとか。そんな中、結納代わりのイベントとして注目されているのが、結納の堅苦しさを抑えつつ、カップルや両家の絆が深められる婚約式です。昨今認知され始めたこの婚約式とは、一体どんな行事なのでしょうか? 以下で詳しく紹介していきます。
婚約式とは
結納の特徴
婚約式について紹介する前に、まず結納とは一体どんな儀式なのか? 解説しましょう。伝統的におこなわれている結納のしきたりは、厳かで奥深い意味合いを感じさせてくれる一方、気軽に実践しにくいという特徴も伴っています。服装に気を遣わなくてはならないばかりか、なじみのない古めかしい道具などを複数持ち寄る手間もかかります。さらに結納金を持参することが定番となっており、金銭的負担も決して少なくありません。年配の方などからすれば、それでもなお結納を執り行うのは当たり前といったところかもしれませんが、近年では否定的なコメントも多く、結納を省くケースも少なくありません。そこで重宝されているのが、婚約式です。結納のデメリットを抑えつつ、婚前に両家の絆を深めるための行事として同様の意味合いが強いことから、結納に代わる婚前行事として、近年注目を集めています。結婚式の形式が様々増えている様に、結納もまた近年らしい形に変わってきているということでしょう。
婚約式ってどのようなもの?
婚約式は元々キリスト教の儀式なので、仏教が主体である日本では、あまり広く認知されている行事ではありません。ですが、宗教に関係なく、結婚式を教会でおこなうケースが多い昨今では、あまり違和感なく馴染んできている様です。ちなみに、婚約式とはどの様な行事なのかというと、簡単に言えば堅苦しくなく形式的ではない結納であり、式の流れとしては、聖職者立会いのもと誓約書へサインし、婚約記念品の交換をおこなうといった具合です。そして、婚約式において一番大切な要素は、第三者の前で結婚の誓いを交わすこと。家族や友人だけでおこなうケースもある様ですが、結納の意味合いも込めたいのであれば、両家親戚にも出席してもらうべきでしょう。
前記した様に、結婚の意を表すという点では結納と似た意味を持つ行事ですが、婚約式では結納金を必要としないあたりがメリットとして捉えられている様です。なぜなら、結納を行わない理由の多くは「結納金」にあると言われており、100万円程度もの高額な結納金を用意するのは、経済的に余裕がある方ならまだしも、若いカップルではそう簡単に用意できる金額ではないからです。
結果として結納金を家族に援助してもらう、もしくは半額程度に抑えるといったケースに至ることもあるようですが、金銭的な負担がなくなる訳ではありません。その点、婚約式なら結納金が不要となるあたり、注目を集めているポイントと言えるでしょう。
また、開催場所も両家の住まいがあるちょうど中間あたりなどといった堅苦しい決まりはなく、ホテルやレストラン、料亭、その他婚約式サービスを提供する教会などが一般的となります。場合によっては自宅で開くこともあるほどなので、その場合には長距離移動が難しい高齢者も参加しやすいでしょう。あらゆる点を加味しても、婚約式の方が気軽に執り行いやすく、金銭面の問題のみならず、堅苦しい雰囲気は苦手という方にとってもメリットが多いと言えるのではないでしょうか。
準備しておくこと
婚約式に必要となるもの
前記で紹介した様に、婚約式は結納より行いやすい行事と言えます。しかしながら、まったくの手ぶらで出席できるか? と言われたら、そういう訳ではないケースもあるあたり、把握しておく必要があるでしょう。まず欠かせないのは「婚約指輪」です。婚約式におけるイベントの一つとして、「婚約記念品の交換」が存在します。そのひとつが指輪であるため、もはやこれがなくては始まらないと言える、婚約式のマストアイテムです。そして婚約記念品交換において男性側が持参した婚約指輪と交換するものとして、女性側からのお返しの品も忘れてはなりません。これは結納でいうところの結納返しにあたる存在で、主に腕時計やスーツ、財布などが一般的です。
婚約式で必要になるのはこれら二点がメインとなり、その他には別段用意すべきものはありません。また、「式」と言いながらも格好は自由で、結納の様に出席者の服装を合わせる必要もなければ、わざわざ衣装を購入したり、レンタルしたりといった様な手間やお金をかける必要もありません。その点こそ、近年婚約式が選ばれている大きな理由と言えるのではないでしょうか。
結納にあって婚約式にないものとは?
結納にあって婚約式にないものは、結納金だけではありません。結納品の数々も婚約式では不要です。結納では、熨斗・末広・御帯料・家内喜多留(やなぎだる)・寿留女(するめ)・子生婦(こんぶ)・勝男武士(かつおぶし)など、日常ではほとんど聞かないようなものを多数用意する必要があります。伝統的な儀式故、しきたりにならった方法で執り行う必要があり、その中からどれかを省くのは難しいと言えるでしょう。また、前記した様に服装の制限などもないので、極端なことを言えば普段着で出席しても構わないのです。無論、TPOを重んじれば、そこまでカジュアルな格好をする方はいないと思いますが、婚約式のためにわざわざあつらえる必要はないでしょう。しかしながら、結納にも良いところは多数あるので、無駄が多いから婚約式で良いと決め込むことなく、両家で話し合い、最良の手段を選ぶようにしましょう。
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