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両家が顔合わせをする大事なイベントである結納
結納
 

両家が顔合わせをする大事なイベントである結納

古くからの結婚におけるしきたりとして、結納があります。さまざまなものが簡略化される現代においても、大きな意味のあるイベントとして重要視されています。とはいえ、最近の若い人の中にはこういった行事ごとに疎い人も少なくないことでしょう。基本的な部分や服装・マナーについて復習しておきましょう。

結納とは

結納はいつおこなわれるの?

結婚は、人生における一大イベントです。そのため当日前後においては、さまざまな行事が待ち構えています。幸せの瞬間を迎えるとはいえ、何かと大変に感じられるかもしれません。その点結納はそういったものと少し異なります。式前後ではなく、当日から3~6ヶ月前におこなうイベントであるためです。また日本人は、古くから縁起を大切にする民族です。そのため、時期だけでなく日にちへのこだわりも忘れません。主には、吉日とされる大安・先勝・友引といった日柄が好まれます。大安がもっとも吉とされていますが、他の日についても比較的良い日取りといわれています。六曜の考えに基づいて決められており、カレンダーなどでもおなじみでしょう。結婚や結納には夫婦になる二人だけでなく、年配の親戚なども参加するのが一般的です。しきたりに則ったおこない方が好印象となるでしょう。

結納はどんなイベント?

では続いて、本題である結納の内容についてです。結納は、読んで字のごとく、結び納めることを意味します。何を結ぶかといえば、それは両家の縁です。結婚は結ばれる二人だけでなく、家族同士がひとつになるものでもあるため、結婚式同様に重要な式であるといえます。両家で食事を囲み、和やかな雰囲気で打ち解けあうイベント、それが結納です。かつては、男性側の家族が酒肴を女性のもとへ持参し、そして女性側の家族がそれらを料理してもてなすというのが風習でした。それが時代の変化に伴い酒肴は花嫁衣裳や装身具となり、伝統的な品はあくまで添え物のような位置づけへと変わっていきました。とはいえ、結納そのものの重要性が落ちたわけでもありません。しきたりに則って正式におこなうことが欠かせません。
またもう一点、執りおこなう場所に関しても特徴的です。男性側の居住地でおこなえば、女性側の家族が大変です。かといって、そのまた逆もまた然りです。そのため、双方のちょうど中間にあたるような位置で開くというのが一般的となっています。これなら、どちらかに優位性が偏ることもなく、平等なニュアンスで親睦を深めることができます。前述の通り、結納は家族同士が結ばれるイベントです。どちらかに偏りがあるようなことがないよう、バランスよく開かれるという点も重要になってきます。お店に関しては、ホテルやレストランの個室、料亭といった場所が人気です。双方の好みに合ったものが楽しめるよう、料理の内容についても注意が必要です。

服装やマナー

結納における服装選びとは

冠婚葬祭の服装を考えるときのポイントといえば、マナーに合っている、上質であるといった点が重要かと思われますが、結納に関しては少々毛色が異なります。ただ相応しいものを着られるかどうかではなく、それに加えて、両家で格を合わせるという考えを忘れてはいけません。前述でも触れていますが、あくまで両家が良縁を結ぶためのイベントであるため、どちらかに印象が偏るのは理想的といえません。何となくお互いに察し合い、バランスの取れた服の格を実現することが望ましいです。
具体的な服の種類としては、男性はスーツ、女性は訪問着やつけ下げ、振袖といった具合です。和装に限らず、洋装でも問題ありません。ですがこの場合についても、女性はあまり暗くなり過ぎず、晴れの日であることを表現できるような華やかな印象を意識しましょう。ただ、短い丈は下品なので、肌を見せて華やかにするのではなく、服装としてのこだわりに留めましょう。

お金に関するマナー

お金についても、特徴的なやりとりがおこなわれます。婚約指輪や結婚指輪、そして結納の品などは、あくまで物のやりとりです。ですがこのイベントでは、現金を取り交わすこともまた礼儀となっています。金額も決して小さなものでもなく、きりよく100万円が相場となっています。これは一包み、一本と表現されることから、きりのよい金額とされているためです。
ただ、若い夫婦がこれだけの額を用意するのは決して簡単なことでもないでしょう。そのため、両親からサポートを受けてこの金額にするといったケースも少なくありません。またどうしても難しいときは、50万円を結納金とする夫婦もいます。いずれにおいても、きりのよいまとまった金額であるというのが特徴的です。夫婦や家族同士が末永くまとまり続けるためにも、しきたりに則った金額を用意できるよう心がけましょう。傾向としては、夫婦だけで準備を進めている場合は、自分たちの懐状況に合わせて、そして両親も一緒に結納を段取りしている場合はまとまった金額を、といった流れが一般的であるようです。