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百箇日法要のお布施の相場とマナー
お布施
 
百箇日法要
 

百箇日法要のお布施の相場とマナー

故人が他界してから100日が経過した日は、仏教で百箇日と呼ばれています。命日から100日後といえば、まだ遺族の悲しみも癒えていない頃です。そこで、遺族が悲しむのをやめてリセットする意味を込めて法事を行うのが、百箇日法要です。ここでは、百箇日法要の仕方や御布施の相場などについて紹介します。

百箇日法要の御供

百箇日法要とは

故人の命日から100日間経過した日を、百箇日(ひゃっかにち)といい、この日に行われる百箇日法要は卒哭忌(そっこくき)と呼ばれます。意味は、故人を失った悲しみを終えて気持ちを切り替えることです。
百箇日法要は一周忌法要よりも前に行われることから、盛大な法事になるのではないかと思われがちですが、一般的には親族や近親者のみが自宅の仏前で法事を行うスタイルがほとんどです。もちろん故人を供養するためですが、遺族の悲しみを癒すことも大きな目的となる法要です。

百箇日法要のお供え

百箇日法要では、御供をして故人をしのびます。御花を供えることが多く、生前に故人が好んだ花などがよく選ばれます。しかしながら、あくまでも法事なので、色が派手な花は避けておいたほうがよいでしょう。おすすめは、白を基調にした淡い色のお花です。故人が好んだ花の色が派手な場合は、白の花の中に数本だけ混ぜるというのも一案です。御花の他には、お茶・お菓子・石けん・タオルなどの品物が御供物として供えられます。中でもお菓子を贈る場合は、生前に故人が好きだったものを選ぶケースが多い様です。ちなみに、お店で供えるお菓子を購入する際、御供であることを伝えると、熨斗をつけてもらえます。また、お菓子の様な食品を供える場合は、ある程度日持ちがするものを選びましょう。

お供え物でNGなものとは?

前記した様に、御供で選ぶ品物は、基本的に日持ちするものを選びましょう。お菓子の中には生菓子のの様に足が早いものもありますので、購入する際は賞味期限などに注意して選ぶのが鉄則と言えます。さらに、肉や魚などの生ものも厳禁です。足が早いだけでなく、それらは「殺生」を意味するからに他なりません。ちなみに、同じ生ものでも、果物や野菜であれば問題ありません。ただし、暖かい部屋などに供える場合は早々に腐らせてしまわぬ様、室温に注意すべきでしょう。また、中には嗜好品を供えるケースも少なくありませんが、僧侶によってはお酒やたばこなどは感心しない方もいます。もしそれらをお供えする場合には、あらかじめ僧侶に一言告げておくと良いでしょう。

百箇日法要のお布施相場

お布施の相場

一周忌や三回忌などの年忌法要は、会食なども含めて盛大に行われやすい法事です。それに比べると、百箇日法要では僧侶を招いて読経してもらい、参列者の焼香、僧侶の説法といった短い流れで終わることが多いのが特徴です。法要後に会食をする場合もありますが、絶対の必要性はありません。悲しみをリセットするための法要とはいえ、故人の死から数ヶ月たったくらいの日ですから、遺族にとってあれこれ準備をするのは負担になります。遺族や親族で相談して、どのように行うか決めるとよいでしょう。地域によっても風習が異なりますが、僧侶に会食をしてもらわない場合は御膳料を包むのが一般的です。
御膳料より気になるのが、お布施です。菩提寺がある場合と、法事のときだけ僧侶に来てもらう場合とでは若干違いがあります。相場としては、四十九日よりやや少なめの金額が目安だとされています。四十九日の法要の際に、百箇日法要でのお布施の金額も考慮して金額を決めたほうがよいでしょう。
お布施の金額で迷った場合には、葬儀社に相談してみるのも一つの方法です。三回忌の法要までは、ある程度のお布施の負担を覚悟しておく必要があります。計画的に用意しておくことで、いざというときの出費に慌てることがありません。

お布施の渡し方

僧侶へのお布施の渡し方は、2種類に分けられます。渡すタイミングは、法要の前がベストです。渡し方は、お布施を奉書紙に包むか白の封筒に入れるかのどちらかに大きく分けられます。奉書紙で包む場合は、まずお札を半紙で包んでから上包みとなる奉書紙で包みましょう。折り方は、慶事の上包みのときと同様です。お布施は不祝儀ではないため、上側の折り返しに下側をかぶせれば大丈夫です。奉書紙は、つるつるしている側が表面です。ざらざらしている側が裏面になりますので、裏表を間違えないようにしてください。奉書紙でお布施を包む方法は、白の封筒に入れるよりも丁寧な方式です。
奉書紙を用意できない場合は、白の封筒にお布施を入れても問題ありません。郵便番号欄などは印刷されていない、完全に無地の白封筒を用意してください。「御布施」あるいは、「お布施」と印刷された封筒を使用しても構いません。封筒の裏面には、住所や金額を記しておきます。
お布施には水引は不要とされていますが、地域によっても風習が異なります。水引をかける必要がある場合は、双銀や白黒の水引が選ばれます。関西では、黄色と白の水引が使用されることもあります。
お布施の表書きは、通夜や葬儀でのように薄墨にしなくて大丈夫です。黒墨で、「御布施」や「お布施」と記しましょう。表書きをせず、空白にしておいても問題ありません。中袋には、裏面の左側に住所・氏名・金額を記入します。金額は、表面の中心か裏面の右側に記しましょう。金額の頭には、「金」の文字を付けてください。正式なマナーとしては、旧字体の漢数字を用います。お札は、表向きにして人物が印刷されている側が封をするほうに近くなるようにしましょう。