小寒とはどんな時期か?
新年を迎え、三ヶ日を過ぎた頃を指す「小寒」。年賀状が終わり、寒中見舞いを送り合う時期こそ、ちょうど小寒あたりとなります。ここでは、小寒とは一体どんな時期なのか? そして、小寒の頃に旬を迎える食材や、開催されるイベントに至るまで、広く紹介していきます。
目次
小寒とは?
小寒とはどんな時期か?
年が明けて間もない頃、日にちにして1月5日頃から15日間を「小寒」と言います。冬至と大寒の中間で、二十四節気の23番目にあたるこの小寒は、「寒の入り」と言われる時期で、「小寒」と言いつつもこの時から更に寒さが厳しくなり、日が暮れるのが早く、段々と朝晩の冷え込みが厳しくなる様を肌で感じることができます。ちなみに、小寒から節分までの30日間のことを「寒の内」と呼び、寒が明けると立春、つまり春が訪れます。
暦便覧に於いて小寒は「冬至より一陽起こる故に陰気に逆らふ故、益々冷える也」と説明されており、つまり冬至よりも益々冷え込みが厳しくなる時期であると言われています。ちなみに、ちょうどこの時期から寒中見舞いを出し始めます。
小寒の時期の旬の食材や草花は?
小寒の時期は美しい植物が有名な時期で、花だと「蝋梅(ろうばい)」が咲きます。寒さに強く、冬に咲く花としては大変貴重だと言われています。甘い香りが特徴的なこの蝋梅は、まるでろう細工の様に美しい花びらを持っていることと、梅に似た形であることからこの名前が付いたとされています。更に「柊(ひいらぎ)」もこの時期の木として有名です。葉に付いている鋭いトゲは、邪気を払う効果があるとされていますが、老樹になるとトゲがなくなり、丸い葉になるという特徴を持っています。
そして、この時期旬を迎える野菜と言えば、何と言っても「七草」でしょう。古来より、無病息災を願い1月7日にはセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロといった春の七草を粥に入れた七草粥を食べます。胃に優しいことから、年末年始の酒席などで弱った体を優しく労ってくれる一品として、広く親しまれています。また、この時期の魚介類と言えば「フグ」が最も有名です。産卵前で脂が乗っており、最も美味しい時期として知られています。弾力があって歯ごたえが良く、濃厚な味わいが特徴です。
七十二候における小寒
七十二候の初候は、「芹乃栄(せりすなわちさかう)」となり、芹が生え始める頃を意味します。前記した様に、セリは春の七草の一つとして知られ、冷たい水辺で育つ植物です。一箇所から競り合って生えている様に見えることから「芹(せり)」という名前が付いたと言われています。
そして次候は「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」。地中で凍った泉の水が溶け、動き始める頃という意味です。冬至よりも寒さが深まる中、徐々に春に向かって気候が変わり始める兆候が見えてくる時期ということを表しています。
さらに末候は「雉初雊(きじはじめてなく)」です。字の通りの意味で、雉が鳴き始める頃を指しています。雉が鳴くのは求愛の印と言われており、この時期になると雄の雉が雌を求めるために「ケーンケーン」と甲高い独特の鳴き声を発します。ちなみに、雉は足の裏で震動を敏感に察知することができ、地震の時に、地面が揺れ始める数秒前に知らせることができると言われています。
小寒の時期に行われるイベント
大人になったことを祝う成人式
1月の行事として最も有名なのは、成人式をおいて他にはありません。ご存知の様に「成人の日を境に大人になったことを自覚し、自ら生きていく成年を祝って励ます日」です。この日は各地方自治体で成人式が執り行われ、珍しいところだと、千葉県浦安市の成人式は、市内の人気テーマパークである「東京ディズニーランド」で行われるなど、その土地によって様々な取り組みがなされている様です。
商売繁盛の祭礼「十日戎(とおかえびす)」
この時期の行事として有名なのは「十日戎(とおかえびす)」です。1月10日及び、その前後に行われる戎社の祭礼。七福神の一人である「戎神」を奉る年始のお祭りで、参拝者は笹に小判や米俵、さらにはおかめなどの縁起物を付け、商売繁盛を願います。「商売繁盛で笹持って来い」は福笹のセールス口上として有名。有名な開催地としては大阪市の今宮神社で、全国の中で最も十日戎が賑わうことで有名であり、毎年100万人以上もの参拝客が訪れます。さらに、お賽銭に大金が飛び交う様子は毎年ニュースでも流れるなど、名物になっています。
小寒の時期にやるべきこととは?
イベントや行事などの多い時期ですが、小寒の頃からお正月の片付けが始まり、七草がゆの準備もしなくてはならないばかりか、寒中見舞いを出す時期でもあるなど個々にやるべき事が多く、中々ゆっくりと外出できない方も少なくないでしょう。
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