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霜降とはどんな時期か?
二十四節気
 
十月(神無月)
 

霜降とはどんな時期か?

霜降と書いて「そうこう」と読みます。お肉の「しもふり」ではありませんのでお間違えのない様に。そして霜降とは、二十四節気の一つです。「霜が降りる」と書くことから、何となくどんな時期を指しているのかお分かりになるかと思います。ここでは「霜降」とはどんな日なのか? 詳しく説明していきたいと思います。

霜降とは?

霜降の意味とは?

霜降は、読んで字のごとく霜が降りる時期を指し、詳しく説明すると「露が冷気によって霜となり、草花などに降りる時期」です。おおよその時期としては毎年10月23日頃、もしくは10月23日頃から次の節気である「立冬」までの期間を指します。ちなみに、2017年の霜降は10月23日で、2018年も同様に10月23日になると予測されています。計算方法は簡単で、西暦の年を4で割った余りが3の時は10月24日となり、余りが3以外のときは10月23日になるのです。誰でも簡単に割り出すことができるので、覚えておくと良いでしょう。
そして霜降とは何か? というと、二十四節気の18番目に当たる節気で、秋を表す季語のことです。秋とは言え、10月の下旬にもなると日も短くなるばかりか、朝晩の冷え込みも厳しくなり、いよいよ冬が近づいたことを肌で感じ始めます。気温が一段と下がり、花や作物が凍ってしまうことから、農家の方にとっては農作物の無事が気になる時期でもあります。

霜降の特徴とは?

前記した様に、霜降の時期は日が短くなり、平均気温も下がります。この時期になると、多くの方が本格的な冬支度に取りかかり、厚手のコートやこたつなどを準備するのではないでしょうか。さらに霜降から立冬までに吹く北風を「木枯らし」と言いい、天気予報等で木枯らし1号の確認が伝えられると、いよいよ冬が間近に迫ったことを知ります。
ちなみに、霜が降りる気温はその周辺の温度が0℃以下であることが条件となります。しかし、気象庁で発表される気温は地上から1.5メートルの高さで観測することから、気温が3℃と発表されていても、実際の地面の温度は0℃以下になっているケースもあるのです。

寒露の時期の旬の食材や草花は?

霜降の時期に旬を迎える食材は、野菜だと生姜、エノキ、エリンギ、なめこ、かぼちゃ、さつまいも、しいたけなどで、果物だとリンゴ、柿、カリン、ゆず、ザクロ、キウイフルーツなどです。そして魚介類ではホッケやキンキなどが代表的です。中でも、さつまいもはこの時期特に旬で、街角に焼きいも屋さんの移動販売が出てくるのも丁度この頃からでしょう。そして、この時期はコスモスやバラ、セージ、ステビアなどが花盛りを迎えます。さらに、旬の魚は鮭です。和・洋・中、どんな料理にも相性が良く、秋冬に最も好まれる魚と言えるのではないでしょうか。ちなみにこの時期、鮭は産卵のため、故郷の川に戻ってくる習性があります。

七十二候における霜降

霜降の初侯は「霜始降(しもはじめてふる)」となり、文字通りはじめて霜が降りる頃という意味です。ちなみに、なぜ霜は「降りる」という言い方をするのかというと、霜が降りた朝は、あたり一面にまるで雪が降ったかの様に白くなることから、雨や雪の様に空から「降ってくる」と思われていたのです。そのため、古来より霜は「降る」という表現が使われてきました。
そして次候は「霎時施(こさめときどきふる)」。小雨がしとしと降り始め、かと思えばすぐに晴天になるなど、天候の変化が著しい時期を表しています。ちなみに初時雨は、人々や動物たちが冬仕度をはじめる合図だと言われています。さらに末候は「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」です。語感から何となくイメージが湧くかと思いますが、もみじや蔦が色づき、葉が黄色く変わる時期であることを指しています。ちなみに、葉が紅く変わることを「紅葉」と呼び、銀杏の様に葉が黄色くなるのを「黄葉」と呼びます。さらに、秋の山が紅葉することを「山粧う(やまよそおう)」といいます。

霜降の時期に行われるイベント

京都の秋を彩る「山鉾」

霜降の時期に行われる行事の中で、最も有名なのは京都府亀岡市で毎年10月に行われる鍬山(くわやま)神社の例祭、亀岡祭です。中でも10月23日から25日までの三日間行われる山鉾行事は煌びやかな曳山(ひきやま)や舁山(かきやま)が城下町を彩り、大変美しく印象的です。ちなみに同行事は京都府登録無形民俗文化財・亀岡市指定無形民俗文化財として認知されており、室町時代から続く永い歴史と伝統を持っています。

その他のイベントは?

亀岡祭以外の伝統的なお祭りを挙げるなら、佐賀県武雄市で行われる「武雄(たけお)温泉秋まつり」も外せません。前夜祭では宵のまつり「エイトウ」が行われ、本祭では流鏑馬(やぶさめ)を見ることができます。ご存知の様に、流鏑馬の歴史は約800年と言われるほど古く、前夜祭のエイトウもまた、壇ノ浦の戦いからの物語があるなど、歴史ある催しとなっています。歴史好きな方は是非一度見に行かれてみてはいかがでしょうか。さらにこの時期は、沖縄でも多くのイベントが開催されます。中でも、「琉球の祭典」は殊更規模が大きいお祭りで知られ、県外や海外からも多くの観光客がこぞって参加する様です。お祭りでは、沖縄の伝統的な踊りである「エイサー」をはじめ、日本各地の踊りも楽しめるというスタイルで巨大な旗頭(はたがしら)を見ながら、大勢で踊りを楽しめます。