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穀雨とはどんな時期か?
二十四節気
 

穀雨とはどんな時期か?

いよいよ春真っ盛りと言える4月下旬。穀雨の時期は朝晩の気温が落ち着き、過ごしやすい気候であるあたりが大きな特徴と言えます。生物は冬眠から覚め、草木が青く生い茂るこの時期は、一体どの様な旬のものがあり、どんなイベントが行われるのでしょうか? 以下で詳しく解説していきます。

穀雨とは?

穀雨の特徴を知ろう

二十四節気における第6番目の節気にあたる穀雨。その名からもわかる様に、この時期は春の雨が降る時期であり、農作物の種を蒔く絶好のタイミングであると言われています。暦便覧でも「春雨降りて百穀を生化すれば也」とある様に、田んぼや畑の準備が整い、種蒔きに合わせる様にして春の雨が降る頃です。ちなみに、この時期の雨が大地を潤すと言われていることから、「百穀春雨」とも言われます。そして、毎年4月20日頃から5月4日頃までが穀雨の時期となり、暦の上では穀雨をもって「春」が終わります。

穀雨の時期の旬の食材や草花は?

穀雨の時期に旬を迎える食材は「ヨモギ」です。あまり食べる機会が多いものではないかもしれませんが、実は「ハーブの女王」と言われるほどの薬草であり、体に良いとされるだけでなく、美肌効果が高いことでも知られています。食べ方としては、蒸したヨモギをお餅に混ぜたり、パンに練りこんだりと、様々なレシピがあるので、興味がある方はぜひ試してみると良いでしょう。そしてもう一つ旬の「葉」として紹介すべきは「新茶」です。「お茶は秋じゃないの?」と思われる方も多いと思いますが、穀雨は八十八夜の時期でもあり、この時に摘まれた新茶は不老長寿の縁起物とされています。そして、単に縁起物というだけでなく、出来によってその年の穀物などの出来高を占うという意味合いもあるので、農耕者の中には恒例行事として新茶を味わう方も少なくない様です。
また、穀雨の時期はヤリイカが旬となります。先端がスルメイカよりも尖っていて、細長い円筒形であるのが特徴です。また、スルメイカが「夏イカ」と呼ばれることに対し、ヤリイカは「冬イカ」と呼ばれ、12月から4月の間に漁獲されます。新鮮なものは刺身用として食され、透明感があるものほど甘味・旨味・程よい歯触りを堪能できると言われています。

七十二候における穀雨

七十二候における穀雨の初候は「葭始生(あしはじめてしょうず)」。水辺に生えた葭が芽吹き、山や野の植物が緑色に色づく頃です。ちなみに、葭とはイネ科の多年草のことで、温帯および暖帯に広く分布し、水辺に自生する植物です。秋になるとススキに似た大きな穂を出すのが特徴。最終的にはすだれや屋根の素材などとして使われ、人々の生活に欠かせないものになります。
そして次候は「霜止出苗(しもやみてなえいずる)」。冬らしさが失せて霜が降りなくなり、田に植えた苗がすくすくと育っていく頃です。しかしながら、暖かさに慣れた4月下旬頃に「八十八夜の忘れ霜」といった思わぬ遅霜に見舞われることがしばしばあります。霜は農作物をダメにしてしまう大敵故、遅霜予報を聞きつけるやいなや、防霜ファンの駆動制御や、シートをかけるなどの対策を慌てて講じるケースも稀にある様です。
穀雨の末候は「牡丹華(ぼたんはなさく)」となり、読んだままの意味で、牡丹の花が開花し始める頃です。牡丹は豪奢(ごうしゃ)で気高いイメージの花であることから「百花の王」「花中の王」と呼ばれ、間近で見ると息をのむほど美しいと言われています。ちなみに牡丹の根の樹皮部分は消炎・止血・鎮痛の効果がある漢方薬として使われます。

穀雨の時期に行われる行事やイベント

茶を摘む八十八夜

立春を起算日として88日目にあたる日が八十八夜となります。つまり、穀雨の末候の時期がちょうどこの八十八夜にあたります。前記した様に、この日に摘んだ茶葉は上等なものとされ、飲めばひとたび長生きすると言われています。この日はお茶の名産地である埼玉県入間市や狭山市、静岡県全域、さらには京都府宇治市などで新茶イベントとして、手もみ茶の実演や茶摘みの体験など、一般の方が参加できるお茶にまつわるイベントが広く開催されることでも知られています。

その他のイベントは?

穀雨の時期に行われるイベントとして有名なのは、東京都渋谷区にある明治神宮の「春の大祭」です。春の最後の節気である穀雨の時期に合わせ、季節を総括するお祭りとして開催され、例年4月29日から5月3日にかけて行われます。大祭期間中は御社殿の前に特設舞台が設けられ、そこで能や狂言などの伝統芸能の数々が披露されます。さらに大鳥居前の特設舞台に於いても江戸囃子や和太鼓の演奏が披露されるなど、様々な文化や芸能を楽しめます。故に、国内のみならず、海外からの観光客で賑わうお祭りとしても知られているのです。
さらに、穀雨は春らしい安定した天候が続きやすいという特徴があり、農作業において重要な目安日とされているため、農業の盛んな地方では種まきにまつわるイベントを行うところもある様です。