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香典を会社一同で出すときのマナー
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香典を会社一同で出すときのマナー

葬儀は突然の出費にもなるため、互助の意味から通夜や葬儀に香典を持参するのがマナーです。ビジネス上のつきあいや上下関係・同僚など、人間関係によっても弔問する際のマナーは異なります。ときには、会社名や連名で香典を用意することもあるでしょう。香典を会社から出すときのマナーについて、紹介します。

香典を会社から出すケースとは

香典を会社から出すケース

香典を会社から出すケースは、いくつか考えられます。代表的なのが、会社として社長名で出す場合です。もう1つのケースは、社内で有志が香典を出し合って連名で贈る場合です。どのような関係にあるかによっても香典の相場は異なりますが、全体的には社長名で香典を出すほうが有志での連名より相場が高くなる傾向があります。
有志が出し合って香典を包む際には、合計金額が端数のない切りのよい数字になるようにします。それでいて、4や9といった数字になるのは避けるのもマナーの1つです。ただし、会社から香典を出すときには、個人的に別途用意する絶対の必要はありません。

ビジネス関係では弔電や供花のみの場合もあり

所属する会社関係、取引先の役職者や担当者などの葬儀で弔問する場合、香典の金額にはそれぞれ相場があります。取引の程度や相手の年齢などによって金額が異なるものですが、弔電や供花のみを手配するケースも少なくありません。まずは上司と相談し、喪家を恐縮させないように気遣うことも大切です。
供花は祭壇の脇に供える生花のことで、贈り主の名札が添えられています。葬儀用の花は葬儀社や花屋で扱っており、葬儀用と指定して手配すれば相応の花が用意されます。贈り主が花を選ぶ場合でも、原色の花は控えるのが通常です。
供花の手配は、式場のスペースを喪家や斎場に確認してから行いましょう。宗教や地域の風習が関係してくることもありますので、葬儀を担当している葬儀社に依頼するのが安心です。通夜が行われ日の午前中、あるいは葬儀の前日に間に合わせるように手配します。特に関西地方では、しきみやしきびと呼ばれる常緑樹が供花の代わりに供えられる風習もあります。

香典を会社や連名で出すときの書き方

不祝儀袋の選び方

不祝儀袋は、中に包む金額によって種類を変えるのが一般的です。金額を控えめにしている場合は印刷タイプの水引を選び、多めに包む場合は本物の水引がかかっているタイプを選ぶとよいでしょう。水引の色は黒と白が多いものの、銀と白、黄と白の組み合わせも用いられています。蓮の花が印刷されている不祝儀袋は、仏式用です。キリスト教式や神式では用いられないため、選ばないように気を付けてください。神式の水引は銀、あるいは白黒が選ばれます。キリスト教式では、水引がかかっていない不祝儀袋が一般的です。
弔問の際、バッグやスーツの内ポケットなどから不祝儀袋を取り出すのはおすすめできません。ふくさに包んで持ち歩き、不祝儀袋が折れたり汚れたりしないようにするのがマナーです。ふくさは1枚あると便利ですので、まだ持っていないようであれば不祝儀袋と共に用意しておくと、社会人らしい礼儀が身に付きます。紫色のふくさを選んでおけば、慶弔どちらにも使用可能です。

不祝儀袋の表書き

不祝儀袋の表書きは、薄墨で楷書にて記すのが正式です。薄墨の意味は、涙で文字がにじむということを示しています。ただ、最近では筆ペンを利用する方も多いため、薄墨にこだわる必要はありません。
宗教を問わず、仏式で表書きに使えるのが「御霊前」です。ただし、法事の際には「御霊前」の表書きは用いられません。「御香料」「御香奠(ごこうでん)」といった書き方もあり、仏式ではいずれの宗教でも使用可能です。「御仏前」は、浄土真宗でよく用いられています。
神式の場合は、「御霊前」の他に「御玉串料」とすることもあります。 「御榊料」「御神饌料(しんせんりょう)」などと記されることもあり、周囲に合わせてもよいでしょう。キリスト教式では、「御花料」「献花料」などと表書きに記すのが一般的です。
不祝儀袋の下段には、会葬者のフルネームを記します。会社の社長名を記す場合は、右に会社名を書き、その左に役職と社長名を記しましょう。氏名が中央に来るように、バランスを保つことも大切です。夫婦で会葬する場合は、夫の氏名だけ記入しても問題ありません。夫婦で故人と縁が深かったということであれば、夫の氏名を右に、妻の名を左に連ねます。妻が夫の代理で会葬する際には、夫の氏名を中央に書き、その左に小さく「内」と記しましょう。
会社で連名にする場合、氏名を連ねるのは3名までが適切です。右を目上の人にして、左に連ねていきます。3名を超えるときには、「会社一同」「友人一同」などとしたうえで各人の姓名を記入した紙を中に入れておきます。

不祝儀袋の中包み

不祝儀袋の中包みには、お札の向きを揃えて入れます。新札は避けて、お札の表側を中袋の裏側に向けましょう。新札しかない場合は、お札に折り目をつけてから入れます。
中包みの表には何も記さずに、裏側に金額、郵便番号、住所、会社名、氏名を書きます。会社名の代わりに、名刺を内袋の左側に貼っておいても大丈夫です。金額には旧字体を用いるのが正式ですが、新字体の略式でも問題ありません。金額の後に、「也」は不要です。
裏側は下を折ってから上を折って重ね、上部を下向きにします。裏側の折り返しの中には、小さく数字で金額を記入しておきましょう。