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セント・パトリックス・デーって何の日?
三月(弥生)
 

セント・パトリックス・デーって何の日?

緑の帽子に緑の飲み物。さらには噴水や川の水までもが緑色になっているなど、街全体が緑色に染まる「セント・パトリックス・デー」。ニュースで見聞きした方もいるは多いと思いますが、しかし一体何の記念日なのかについて、知っている人は多くないでしょう。ここでは世界的な記念日「セント・パトリックス・デー」とはどんな日なのか? について詳しく説明していきます。

セント・パトリックス・デーとはどんな日か?

セント・パトリックって一体どんな人?

セント・パトリックス・デーとは、アイルランドにカトリック教を布教した聖人セント・パトリックの命日であり、彼の功績を讃えて制定された記念日です。アイルランドでは祝日として制定されていると言われていますが、それほどまでに崇められるセント・パトリックとは、一体どれだけ偉大な人だったのか? それを裏付けるエピソードをいくつか紹介しましょう。
まず、セント・パトリックはキリスト教を広く伝えるため、432年にアイルランドに送られた司教です。461年に他界するまで、パトリックはアイルランド中を旅し、各地に修道院や学校、協会を建てた功労者とされています。さらにセント・パトリックにまつわる神話の中には、アイルランドから蛇を駆逐したというお話があり、実際に今でもアイルランドには野生の蛇はいないと言われています。つまりセント・パトリックは、アイルランドの歴史に欠かせない偉大な人物ということでしょう。

セント・パトリックス・デーには何が行われる?

毎年、3月17日のセント・パトリックス・デーには、アイルランドを始めとする、海外諸国で大々的なパレードが行われ、町中はお祭り騒ぎになります。セント・パトリックが活躍した本国アイルランドでは、盛大なパレードが行われるだけでなく、街中のあらゆるものがシンボルカラーである「緑」に染まり、人々は緑の服を着て緑のビールを飲み、緑の食べ物を食べるのが習慣になっている様です。ちなみに、セント・パトリックス・デーを祝う場所は、アイルランド以外だとアメリカのニューヨークやボストン、シカゴなど、アイルランド系の移民が多い地域や都市で盛大に行われる様です。シカゴにあるシカゴ川をフルオレセイン(蛍光色素の一種)で緑色に染め上げたり、ボストンにあるメジャーリーグのチームでは、毎年この日の試合で緑色のユニフォーム、あるいはキャップをかぶってプレイする習慣があります。

あらゆる地域・都市で開催される盛大なお祝い

アイルランドはもちろん、同国の移民が多い地域で盛んなお祭りであると前記しましたが、実はそれ以外にも多くの国でお祝いされています。例えば、カナダのモントリオールでは、1824年から毎年セント・パトリックス・デー・パレードが行われており、イギリスのバーミンガムでも国内最大のパレードとしてセント・パトリックス・デー・パレードが開催されています。さらに変わったところだと、国際宇宙ステーションでもセント・パトリックス・デーがお祝いされており、2011年には宇宙飛行士のキャスリン・コールマンさんがこの日、伝統的なアイリッシュ・フルートを披露したことはニュースとして大々的に取り上げられたのは記憶に新しいところでしょう。また、実を言うと日本でもセント・パトリックス・デーのお祝いは行われています。毎年東京・表参道では、「セント・パトリックス・デー・パレード東京」が開催されており、アジア最大規模と言われるほど盛大なイベントになっている様です。さらに表参道のみならず、神奈川県横浜市や熊本、福岡、千葉、愛知、沖縄と、毎年この時期になるとあらゆる都市でセント・パトリックス・デー・パレード、並びにフェスティバルが開催されていますので、興味がある方はインターネットなどでお調べいただき、是非足を運んでみてください。

セント・パトリックス・デーの秘密

なぜ「緑色」なのか?

アイルランドのイメージカラーとして、セント・パトリックス・デーは街中が緑に染まることは前記した通りですが、なぜ「緑」なのか? 実をいうとこれには深い訳があります。まず、セント・パトリックス・デーでは、あちこちが緑色に染まりますが、中でもとりわけ緑色の帽子をかぶった人を見かけます。これは、アイルランドの伝承に登場する妖精、レプラコーンがかぶっているものです。その妖精にちなみ、セント・パトリックス・デーでは多くの人が緑色の帽子をかぶっているという訳です。

三つ葉のクローバーがモチーフの謎

セント・パトリックス・デーでは、緑色の帽子同様、いたるところで三つ葉のクローバーのデザインを目にします。幸せの象徴といえば、四つ葉のクローバーではないのか? と思う方も多いと思いますが、アイルランドではそれが三つ葉なのです。なぜなら、アイルランドの国花こそ、このシャムロックと呼ばれる草花であり、さらにセント・パトリックがこのシャムロックを用いて三位一体を説き、キリスト教を広めたと言われているからです。