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秋分の日はどのようにして過ごすのがベスト?
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二十四節気
 

秋分の日はどのようにして過ごすのがベスト?

9月に入ると厳しい暑さから徐々に解放されて、秋から冬への足音を感じるでしょう。秋分の日が来ると「いよいよ秋本番だな」と思う人も少なくないはずです。秋分の日を毎年何気なく過ごしている方もいるでしょうが、実際にはどのような日で過ごし方として何がベストかよくわからないという方はいませんか? ここでは秋分の日について詳しく紹介していきます。

そもそも秋分の日の意味とは?

秋分とは?

秋分の日と何気なく呼称しますが、「秋分」という言葉の意味をご存知でしょうか? 秋分とは二十四節気の中の一つです。二十四節気とは、1年を24の期間に分けたことを指します。秋分とは、秋分点と呼ばれるところを太陽が通過する日のことです。秋分点とは、赤道と黄道の交わる点のうち、太陽が北から南へ横切る点を指します。この秋分点を太陽が通過する日には、昼と夜の長さがほぼ一緒になります。ただし、厳密に昼と夜の長さが一緒になるわけではないです。太陽が通過する瞬間のタイミングによって、微妙にずれが生じるといわれています。年度によって時間のずれも異なります。しかし平均すると、大体14分前後昼のほうが長くなるといわれています。

秋分の日が祝日となった理由

秋分の日は今では国民の祝日として広く知られていますが、法律で制定されたのは昭和23年、戦後のことです。しかし戦前にも祝日になっていました。明治11年には「秋季皇霊祭」という祝日があって、時期的に同じでした。秋季皇霊祭とは、皇族の先祖代々の宮中儀式のことでした。また、彼岸の中日にちょうど該当します。このような関係もあって、先祖を敬う・亡くなった人を偲ぶという趣旨があります。国民の祝日に関する法律の中で、そのことは明記されています。このため子供のころ、この季節になるとお墓参りをしたという方も多いでしょう。それはうえで紹介したような風習が影響しているわけです。
ちなみに秋分の日は毎年同じ日付ではないのをご存知でしょうか?「暦象年表」と呼ばれる国立天文台が発行するものをベースに毎年決めています。秋分点を太陽が通過する日は年によって異なるためです。ただし通常は9月23日前後になるでしょう。また21世紀に関して言えば、9月22日・23日のいずれかになると思ってください。閏年は9月22日、それ以外は9月23日になります。これで見ると2017年は9月23日が秋分の日ということになります。

暑さ寒さも彼岸まで

「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉を耳にしたことはないですか? 秋分は昼間と夜間の時間がほぼ一緒になります。そしてこれ以降は夜の時間がどんどん長くなります。このため、厳しい暑さも秋分を境に収まってきます。逆に春分も昼間と夜間の時間がほぼ一緒になり、それ以降は昼間の時間がどんどん長くなります。よって冬の寒さもこれで落ち着くということで、暑さ寒さも彼岸までと呼ばれるようになりました。

秋分の日はどうやって過ごすもの?

お墓参りをしよう

秋分の日の過ごし方の定番が、お墓参りです。先祖を敬う日ですから、先祖代々のお墓に行って語りかけたり思うことが大事です。秋分の日は彼岸の中日といわれていて、その前後3日間が彼岸に該当しますから、この時期にお墓参りをするのが一般的です。ちなみに2018年で見た場合、9月23日が彼岸の中日になります。そして9月20日が彼岸入り・9月26日が彼岸明けです。お墓参りをするのなら、9月20~26日のうちのいずれか日程をとるのがおすすめです。
ところで、そもそもなぜお彼岸にお墓参りをする風習ができたかわからないという方はいませんか? 秋分の日、真東から太陽が昇って真西に沈む日です。仏教の世界では、生死の海を渡ることで悟りの世界に足を踏み入れると考えます。私たちの生きている世界は迷いや煩悩に満ちていて「此岸(しがん)」と呼びます。そして悟りの世界、向こう側の世界を「彼岸」といいます。また仏教では、彼岸は西・此岸は東にあると考えているため、真東から真西に沈む秋分は両方の世界が最も通じやすくなるといわれています。その関係もあって先祖を供養する習慣が定着したとされます。

おはぎを供えよう

お墓参りをする際には、お線香や花を供えるのは一般的です。しかしお彼岸にお墓参りをするのなら、おはぎも供えてみるとよいでしょう。一般的に春分の日がぼた餅・秋分の日はおはぎを供えるといわれています。なぜお供えするものが異なるのか、それは秋の七草が関係しているためです。秋の七草の中の一つに、萩があります。おはぎは萩からきているので、秋分の日にお供えするものとしてうってつけです。ぼた餅もおはぎもあまり変わらないというイメージを持つ人もいるでしょうが、厳密にはいくつか違いがあります。ぼた餅の場合、もち米を使っています。一方おはぎで使われるのは、うるち米です。そのほかにもぼた餅にはあんこが使われるのに対し、おはぎにはきな粉が使われます。

先祖の話を聞いてみる

皆さんは、自分の前の代の人をどのくらいご存知ですか? おじいちゃんおばあちゃんか、ひいおじいちゃんとひいおばあちゃんくらいまでという方が多いのではありませんか? ご先祖様を思ってお墓参りをするにあたって、先祖のことをできるだけ理解しておくのもよいでしょう。親やご健在であれば祖父母から先祖の話を聞いてみるのはいかがですか?