ギフトマナー辞典
ギフトの老舗シャディが贈るGIFT MANNERS
メニュー
入梅とはどのような日?
六月(水無月)
 
雑節
 

入梅とはどのような日?

入梅(にゅうばい)と書いてつゆいりとも読むことがあるように、梅雨の時期が始まるとされる日です。このページでは、入梅という日ができた経緯や梅雨の言葉の由来などを紹介しています。じめじめした梅雨の季節は一年を通じた中でも過ごしにくい季節かもしれませんが、植物にとっては恵みの雨の季節です。日本の四季折々を彩る自然の美しさも梅雨の時期があってこそかもしれません。また、梅雨の季節に増えやすいカビ対策のポイントもありますので、参考になさってください。

入梅の日付やできた由来

入梅の日付はいつ?

梅雨の時期に入ることを知らせるのが入梅という日です。カレンダーの上では、おおよそ6月11日あたりが入梅の日になります。入梅の日に関しては、立春から135日目(127日目とも)、芒種(ぼうしゅ)を過ぎて最初の壬(みずのえ)の日(芒種から数えて5日目とも)などと言われています。入梅の日を決定する理由の現在の主流では、太陽の黄経が80度の日というもののようです。なお、黄経というのは、太陽が通る軌跡を黄道といい春分の日を0度とした角度を示すものです。
この入梅の日は、もちろんカレンダーの上での話ですから、実際に梅雨の季節に入るかどうかは、その年の気象の条件や地域によって変わってきます。実際の梅雨入りに関しては、気象庁の発表を頼りにしましょう。

入梅という雑節ができた理由

入梅という日は、雑節と呼ばれる季節の区切りの日になります。季節の区切りといえば春分や夏至などの二十四節気や人日、端午などの五節句が有名ですが、それだけでは表しきれない季節の移り変わりを捉えたものが雑節です。二十四節気は2千年以上昔の古代中国で生まれて、江戸時代の日本の暦に導入されたようです。ただ、中国と日本とでは気候や位置などの条件が同じではないので、より日本の実情にあった区切りとして、雑節という区切りが生まれたといいます。そのひとつが入梅ということになります。
ちなみに【入梅の日付はいつ?】の項目に芒種という言葉が出てきましたが、芒種も二十四節気のひとつです。この芒種の日には、米や麦などの芒(稲などの穀物の先端にある突起)がある植物を植えるのに適しているとされていた日です。このように元々は、現代のような気象予報の無い時代に、天候や季節の影響を受ける農作業の目安とするものでした。

入梅に関する豆知識

入梅で迎える梅雨の季節について

梅雨には梅という漢字が使われていますが、これは梅の実が黄色に熟する時期の雨だからとする話があります。また、湿気の多い梅雨はカビが発生しやすい季節でもあります。そして、黴(かび)とかいて「ばい」とも読むことから「ばいう」という言葉ができ、そこから転じて音が同じ梅雨になったという話もあります。

入梅といわし

魚や野菜など、食材には一番美味しくいただける旬とされるものがあります。梅雨の時期は、いわしの脂が一番乗っていて美味しいとされています。そのことから入梅鰯(にゅうばいいわし)という言葉があります。ほかにも、梅雨の時期が旬とされている食べ物は、魚ならスズキやメバル、植物なら枝豆やびわ、そして梅があるようです。
じめじめと湿気が多くて気分が晴れない方も少なくない梅雨の季節も、旬の美味しいものをいただけば、気分も上向きになって、元気に過ごせるかもしれません。特に梅は季節の名前にもなっているくらいですから、ご家庭で梅干を漬けたり、梅酒を作ってみてはいかがでしょうか。

入梅を機に梅雨の湿気やカビ対策を

水周りのカビ対策ポイント

雨が連日のように降って、太陽が雲間に顔をのぞかせる機会も少ない梅雨の季節は、気分も沈みがちになるかもしれません。しかし、梅雨の長雨や湿気が人の気分に与える影響よりも大きいのが、カビの問題ではないでしょうか。食べ物の足が速くなったり、衣類が痛みやすくなったりと油断をすると大変なことになりかねません。入梅を機に、湿気やカビの対策を心がけると良いかもしれません。
そこで、いくつかのお手軽なカビ対策の基本を以下にあげていきます。
まず屋内で湿気が元々多いところ、浴室に関しては、使用後は熱湯のシャワーで全体を流してカビが繁殖する原因を取り除いたのちに、冷水シャワーで冷まします。同様に、水場のキッチンも使ったあとのシンクなどを除菌スプレーなどで拭き掃除すると良いでしょう。また、冷蔵庫は食べ物を保存する場所ですから、特に気をつけたい場所です。食べ物に悪影響の無いエタノールなどの除菌スプレーをしつつ、こまめに拭き掃除しましょう。

風通しをしてから収納する

衣類や寝具などに関しては、押入れに布団を入れるときには、下にスノコを敷いて風通しを良くしてから収納するとよいでしょう。新聞紙などの湿気を吸うものを、スノコの下に差し込んでおくのも生活の知恵です。もちろん市販の防湿・除湿の商品を使うとなお良いでしょう。靴などの履物も、靴箱に新聞紙などを敷いておくのが推奨されます。また、一日履いて汗などの湿気を吸った靴をすぐしまわずに、1日あけてから収納することも大切です。梅雨の季節に出番が多い傘も開いて陰干しし、水気が無くなってから閉じて傘立てにしまうようにしましょう。収納してある衣類も、晴れた日が続いて湿度が下がったタイミングを狙って虫干しすると良いかもしれません。屋内の風通しも同時にやると良いでしょう。
カビは見た目の上でも気分が良くありませんが、健康にも悪い影響を与えかねませんから、梅雨の湿気対策をしっかりとして、暑い夏場を乗り切る準備期間にしたいものです。