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正月はおめでたい新年を祝う大事な日
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正月はおめでたい新年を祝う大事な日

毎年年が明けると、正月ムードに包まれ全国的な盛り上がりを見せます。おめでたいイベントが開かれたり、関連したテレビ番組が放送されたり、また各商店でセールがおこなわれるなど、活気に溢れます。ですが、そもそもどういった意味があるのかご存知でしょうか。正式な迎え方や歴史について、ご紹介します。

正月とは

正月という言葉の意味

正月は、年明けの1月1日のことだけをいうわけでもありません。そもそも「正月」とは、旧暦における1月の別称となっています。そのため、1日から31日までのすべてをそう呼んでもおかしくないわけです。ですが実際のところは、1日から7日までの松の内や、正月事終いの1月15日までであると考えるのが一般的です。
また、1年の始めというめでたいタイミングであることから、さまざまな縁起のよい風習がおこなわれます。幸福に繋がるようなおこないを心がけて、1年間の豊かな日々を願うのです。日本人は、古くから信心深い民族でした。そのため正月の風習には、かなり深い歴史をもつものも少なくありません。世間一般でおこなわれるイベントのひとつとして過ごすのではなく、先祖代々伝えられる由緒正しい歴史を見つめなおす瞬間としても、意義あるひと時が過ごせることでしょう。

正月を迎えるにあたって、また正月におこなう風習

年の変わり目におこなう風習は、数多く存在します。中でも代表的なものとして、大掃除についてです。これは古いいい方で表すところの、いわゆる「煤(すす)払い」です。現代の生活において煤がでることはそうそうありませんが、昔は炭や薪を日常的に使用していたことから、汚れを表す分かりやすい言葉として、「煤」という文字がもちいられています。由来としては、江戸城において12月13日から正月にかけておこなわれていた煤払い行事が元となっているようです。家全体はもちろん、神棚や仏壇といった神聖な場所の手入れも忘れてはなりません。
また、正月特有の飾りつけについても特徴的です。この時期を象徴するような存在ともなっており、まさに正月に欠かせないものといえるでしょう。たとえば、門松が代表的です。竹や松をあしらった比較的大型の飾りつけになっており、神様を迎えるための目印として設置します。門の左右に一対並べて置くのが風習となっており、一般家庭のほか、商店などでもよく利用されています。
注連(しめ)縄や鏡餅も、有名な存在でしょう。これらもまた、同じく神様を迎えるための飾りになります。注連縄には神聖な意味合いがあり、神様がやってくる場所としてふさわしいことを表しています。鏡餅は、そんな神様が一時的に宿るための依り代としてもちいる存在です。丸型をしているのは、魂を表しているからです。さらに鏡開きのタイミングでお雑煮などにして食べることで、神聖なエネルギーをいただくことに繋げられます。
その他、初日の出を見る風習も特徴的でしょう。おめでたい正月の、さらに1年が始まる最初の日の出となるため、ありがたい存在として眺められます。ですが、人に天候はコントロールできません。そのため、初日の出を拝むことができれば縁起がよく、1年を健やかに過ごせるともいい伝えられています。特に山頂で迎えられるものは意味が大きく、敬意を込めてご来光とも呼ばれています。

正月の歴史

正月の本来の意味

本来の意味において、正月とは歳神様をお迎えするための行事名としてもちいられています。1月の別称になったのは、その時期と重なっているからこそなのです。この歳神様こそが、前述に紹介した神様であり、1年の最初にやってきて幸福や五穀豊穣などの恵みを与えてくれます。理由は、この神様が春になると田の神になり、秋には山の神に、そして正月にまた歳神様となってやってきてくれることから、田や山の恵みをもたらしてくれるとされているためです。

いつごろからあるのか

日本には数多くの歴史深い文化が残っていますが、正月は中でも古く、日本最古の行事であるとさえいわれているほどです。起源は定かでないものの、有力なものとしては6世紀半ば以前から存在していたという説があります。日本の古い神様における伝説が元となっており、先祖供養などの意味合いも込められています。ですが、現在のようにおめでたい華やかな行事はこのときまだおこなわれていませんでした。近年のような祝い方をするようになったのは、江戸時代以降の庶民にも手軽に物が手に入れられるようになってからだそうです。

現代ならではの楽しみ方

かつては神聖で厳かな行事であったかもしれませんが、近年においてはまた異なります。おせち料理を食べながら家族だんらんで過ごす、にぎやかなテレビを見ながらお腹を抱えて笑い合う、またさらには、海外へ旅行にいってゆったり過ごすなど、1年1度のゆとりある時間を楽しむという過ごし方が主流となっています。とはいえ、だからといって縁起が悪いというわけではありません。歳神様は、にぎやかで幸福感のある家庭のところにやってきてくれるといわれているので、いずれの形にせよ意義ある過ごし方であるといえます。あまりしきたりに捉われ過ぎず、明るく楽しくといった気分を意識することが重要でしょう。