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故人をお見送りするために役立つ出棺の挨拶例
出棺
 
挨拶
 

故人をお見送りするために役立つ出棺の挨拶例

出棺時には、故人のためにお見送りをしてくれる参列者に対して、お礼の挨拶を述べるのが一般的です。簡潔でありながらも人の心を打つような挨拶が葬儀の締めくくりにふさわしく、良い印象を残します。そこでここでは、どのような出棺の挨拶が適切か、またお見送りのマナーについても紹介します。

ケース別出棺の挨拶

出棺の挨拶の基本

出棺の挨拶では、葬儀の参列者に感謝の気持ちを表すことが第一です。葬儀への参列に加えて、故人が生前にお世話になったことへのお礼も込めましょう。故人の死因や人柄、生前の様子なども簡潔に盛り込み、遺族としてのこれからの決意表明などもいいでしょう。基本的な挨拶文の他、故人の死因のケースなどによっても例文は様々に紹介されていますし、例文をアレンジするのでも、問題ありません。

ケース別挨拶例

基本的な挨拶文では、まず参列してもらったことに対してお礼を述べます。次に、参列に対して故人も喜んでいるだろうと述べ、生前の厚誼(こうぎ)に感謝しましょう。遺族としての今後の抱負を語り、これからも厚誼をよろしくお願いしますとの希望を述べたら、最後にまたお礼の言葉で締めくくります。数多くの要素が盛り込まれているようで、200~300文字程度の挨拶文です。簡潔にまとめるには、具体的なエピソードは盛り込み過ぎず、定型文に心を込めて話すのがポイントです。
故人が急逝した場合には、最期の様子や死因について簡単に説明すると、参列者に納得してもらいやすいです。故人との別れを惜しんでいることも前面に出すと、心に響く挨拶文になるでしょう。
闘病の末に亡くなった場合も、最期の様子を挨拶に盛り込み、人柄の良さを語りましょう。別れはつらくとも、故人が辛い闘病から解放されたのはよかったと述べることで、参列者にも安心してもらえます。
大往生だった場合には、遺族も参列者も深い安心の気持ちで出棺に向かえることでしょう。晩年の故人の様子や最期の様子を語り、何よりの見送りになったことを知ってもらえると良い締めくくりとなります。故人の人生が豊かであったことは、参列者の厚誼によるものだと感謝を述べてください。
多くの場合、葬儀の挨拶は喪主が行います。喪主が家督を継ぐこともあり、今後の抱負について強調する内容もよく聞かれます。喪主がいつ家業に参加することになったか、家業が発展できたのも参列者の厚情のたまものであることを述べましょう。
参列者への感謝を全面的に伝えたい場合、故人がどれほど参列者に支えられて生きてきたか、晩年お世話になった方達も具体的にあげてみると効果的です。
喪主に代わって、親族代表が挨拶をするケースもあります。その場合は、喪主の代理で挨拶をしている理由を加えるのも一案です。遺族や親族一同、今後も心を合わせてまい進する所存であること、参列者に遺族への厚情をたまわることができるようお願いすることも忘れないようにしましょう。

出棺の見送りマナー

出棺時の服装

出棺は、近親者が故人と最期のお別れをして棺にフタをしてからです。葬儀が済んでからお別れの儀に出る人以外は、外で待つことになります。出棺になるまでの時間は、10分以上かかることもあるでしょう。季節によっては、暑さや寒さが体にこたえるかもしれません。出棺を待つ間は、寒さをしのぐためのコートを着用していても大丈夫です。
棺が出てくるときには、コートを脱いで礼装で見送りをするのがマナーです。また、故人を見送るときには、合掌か黙礼をしましょう。お見送りは必ずしもする必要はありませんが、故人と親しかった場合は参加することをおすすめします。
遺族は、参列者より軽装にはならないように気を付ける必要があります。棺について外に出てきたときも、コートなどは着用しません。寒さが厳しい日に薄着でいて後で体調を崩すとよくありませんから、礼服でも体を冷やさないように工夫をしておきましょう。男性はスーツで体温を保ちやすいもの、女性の礼服は防寒にならないことが多いため気を付けるようにしてください。

近所から見送るとき

近親者にとっても、棺にフタをすれば故人の姿は見られなくなりますが、一般の会葬者にとっても出棺は最後のお見送りの機会です。葬儀に参列したら、焼香した後にもなるべく時間を作って出棺まで待って故人をお見送りするのがマナーです。家族葬でもない限り、多くの人にお見送りされることが故人の人柄を表しているようでもあります。
葬儀には参列していなくても、近所に住んでいる場合は出棺の際にお見送りをして構いません。特別なおつきあいがなくても、亡くなった方のお見送りをするのは故人の冥福を祈ることにつながります。その場合、礼服を着用していなくても気にすることはありません。ただし、霊柩車が去った後でも大声で会話したり、笑い声を立てたりするのは慎むのがマナーです。
霊柩車が走り出す前には、丁寧に頭を下げて黙礼しましょう。故人の冥福を祈るために、合掌しながら見送るのも正しいマナーです。寒い日には、マフラーだけでも巻いていたいと思うものです。しかし、出棺の挨拶が始まる前には、コートだけでなくマフラーも外すようにします。手袋も外すのが、故人に対しての礼を尽くすことにつながります。