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喪主の挨拶の文例・ポイント・基礎知識
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喪主の挨拶の文例・ポイント・基礎知識

お通夜、告別式など喪主の挨拶が行われる場面は意外と多くて、どのような内容を含めたらよいのか迷ってしまう方もいます。故人の顔をつぶさないためにも、挨拶の目的や一般的な内容は理解しておく必要があるでしょう。挨拶の文例、ポイントを簡単にまとめていきますので、喪主を初めて担当される時の参考としてください。

葬儀における挨拶

お悔やみの言葉に対して

参列者からお悔やみの言葉を掛けられた際には、簡単な挨拶を返します。喪主としてやるべき事がたくさんある中で、ゆっくりとお話できない事情は参列者も分かっていますから、簡単に言葉を返す程度でかまいません。

●お忙しい中をありがとうございます。故人も喜んでいることと思います。

単に「ありがとうございます」というだけでは、場に不釣り合いな印象を持つ方もいることでしょう。「(故人のために)ありがとうございます」というニュアンスがきちんと伝わるように、前後に言葉をつけるだけで印象が変わってきます。やや消え入るように控えめな声のトーンで言う事で喪に服している様子が伝わりますから、表情や声の出し方も意識しましょう。

●恐れ入ります

シンプルな言い回しではありますが、参列頂いた事に対して感謝の気持ちを伝える表現として使いやすいフレーズです。ご遺族は悲しみの中で気持ちの整理がついていないタイミングですから、参列者のお悔やみの言葉にしっかり対応できないシーンも出てくるでしょう。とっさに返す挨拶としては、これだけでも十分です。

出棺時に行う挨拶

出棺の際に喪主の挨拶を行いますが、参列いただいた事に対する感謝の気持ちや故人の人柄を伝える簡単なエピソード、遺された者として今後の決意表明などを盛り込みます。

< 例文 >
お忙しい中、父○○の葬儀にご会葬頂き、誠にありがとうございます。たくさんの皆様にお足を運んで頂き、本人もさぞかし喜んでいることと存じます。
未熟な私どもはではありますが、故人から得た教えを守り、精進していく所存です。今後とも変わらぬお付き合いとご指導をお願いし、挨拶とかえさせていただきます。

闘病生活の末に亡くなった方であれば、お見舞いに来て頂いた事に対するお礼を添えるのもよいでしょう。喪主の挨拶として伝えるのであれば「故人に代わりまして心より御礼を申し上げます」といったフレーズが適しています。

< 例文 >
本日はお忙しい中、父○○の葬儀にご会葬頂き、誠にありがとうございます。○○は○年前に病に倒れて、入退院を繰り返しておりました。療養中には、数々の励ましのお言葉やお見舞いの品、温かいお心遣いを頂きました事、故人に代わりまして心より御礼を申し上げます。

喪主の挨拶の注意点・ポイント

ゆっくりと落ち着いて対応すること

喪主の挨拶を担当する場面は人生で何度も起こるものではありませんから、頭が真っ白になってしまう方もたくさんいます。喪主の挨拶として伝えたい内容をあらかじめ原稿に用意しておけば、言葉に詰まってしまった時でも落ちついて対応できることでしょう。
早口になってしまったり、涙で言葉が出てこなくなったりする事も起こりえますが、大切な方とのお別れを迎えたばかりで辛い気持ちは、周囲としても理解できます。参列頂いた方と悲しみを共感するつもりで、思った事をそのまま表現するあり方でも十分喪主の挨拶は成り立ちますから、深く考えすぎない事も大切です。

シンプルに分かりやすくまとめる

喪主としてきちんと務めを果たす気持ちは大切ですが、ご自身なりの表現を大切にして喪主の挨拶を作ることで、気持ちが伝わる内容になります。ご夫婦、親子など親しい関係にあればあるほど、普段はなかなか口にできなかった故人に対する想いがあるはずです。難しい言い回しを使うより故人に語りかける表現を選んだほうが、感動を呼ぶ内容になる事も多々あります。
故人に対する思いだけではなく、周囲に対する感謝の気持ちも同様です。参列者のおかげできちんとしたお別れができている事を考えると、伝えたい言葉が自然と頭に浮かんできます。喪主の挨拶とはいえ、思っている事を伝える機会であることには変わりません。故人がつないでくれたご縁を大切に、ご自身らしい挨拶としてください。

親族宛か参列者宛かを明確にする

喪主の挨拶の聞き手には2種類あって、葬儀をサポートしてくれる親族に対するもの・参列者に対するものに大別できます。場面に応じてどちらに対するものなのかをよく考えて、どんな内容を含めたらよいのか決めてください。
親族に対する挨拶であればお互いをよく知った仲ですので、故人との関係を含める必要はありません。今後のおつきあいに対するお願い、法要のお知らせなども含みつつ、内容を深めていきます。参列者に対するものなら、生前のご厚誼へのお礼や故人のために時間を頂いている事に対する感謝の気持ちを盛り込みましょう。
葬儀社によっては、代表的な文面をテンプレートとして提供してくれる事があります。どのような内容を含めたらよいのか迷ったら、見本を参考にしながら、故人に合わせたものに作り替えていく方法もよいでしょう。