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贈答品の基礎知識。喜ばれる品物選びのポイントとマナー
贈答・贈答品
 
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贈答品の基礎知識。喜ばれる品物選びのポイントとマナー

贈答品を贈り合う習慣は美しく、人間関係を円滑に進める手段です。そもそもどんな時に贈答品を贈り合うのか、喜んでもらうための品物選びのポイントはどんなところにあるのか復習しましょう。大人のたしなみとして知っておきたいマナーですから、贈り物をする時の参考にご活用ください。

贈答品とは?

贈答品の歴史と由来

贈答品のルーツは、日本固有の文化・海外文化に由来するものの2種類に分かれます。結婚式やお葬式に合わせて用いる贈答品は、儀式の際にお料理やお供え物を持ち寄った文化がもととなり、形を変えて残ったものです。年中行事に関して言えば、お中元やお歳暮文化も日本古来の風習に由来します。お盆や年末に合わせてご先祖様をお迎えするにあたり食べ物を備える風習があって、お客様に対してもお渡しするようになったという流れです。今ではもっと対象が広がって、お世話になった人たちへご挨拶として贈るスタイルとされています。
海外文化に由来するものでは、クリスマスやバレンタイン、誕生日などがあげられます。親しい人へ親愛の情を込めて贈るプレゼントは全て「贈答品」と考えられて、プレゼントを贈り合う習慣が広がりました。友人の自宅に招かれた時や取引先を尋ねる時、交流を深める意味で手土産を持参することもあります。人間関係を円滑にするためのコミュニケーションツールが贈答品であって、多岐に亘る活用法が考えられる文化です。

目的を明確にして贈る必要がある

贈答品の活用範囲が広いとは言っても、どんな目的で贈られてきたものか分からないようでは、混乱の原因です。「こんな理由で贈っています」という事がはっきり分かるように目的を記載する必要があって、表書きをつけましょう。表書きとは、水引の上に書く「寿」「御祝」といった文字を指します。用途に応じて記載する文字が変わるため、間違えずに入れてください。贈る目的や相手によってつける「のし」も異なるもので、贈り物がどのくらいの重みがあるものかを示すヒントになっています。高額なものに使うのし、改まった場面で使うのしなど様々ですから、シーンに合わせた選択をしたいものです。最近では、のし・水引があらかじめ印刷された包装紙も目立ちますが、手渡す前に見当違いのものがついていないかを確認しましょう。
贈答品とは「贈る」「答える」が一対になって成り立つものです。どうして贈られているのか分からない状況では「答える」ことができなくて、相手を困惑させてしまいます。お返しまで含めて考えると、高価なものを贈ればよいと言うものでもありません。相手が負担にならないように妥当な金額に抑えるのも、贈る側の配慮と言えます。

喜ばれる贈答品の選び方・基本マナー

相手に合わせた品物選びを意識する

せっかく贈ったものが喜んでもらえないと、とても悲しい気持ちになります。相手に喜んでもらうためにも、受け取る側の立場に立った品物選びを意識しましょう。赤ちゃんが産まれたばかりの家庭なら、タオルなどの日用品やベビーグッズ、定年退職したご夫婦の2人暮らしだったら、日持ちしない生ものは控えるなど、思いやりの形はいろいろあります。ビジネスシーンで贈るものなら、部署の人数に合わせて分けられるものがよいでしょう。数が足らないと渡した相手に気を使わせてしまって、美しい大人のマナーとは言えません。
ごく親しい間柄で贈答品のやり取りをする場合には、欲しいものを聞いてみるのも一案です。ご家庭によっては予算について暗黙のルールが存在するケースがありますから、これまでの慣習に合わせるのが妥当でしょう。夫婦の出生地が異なる場合は、お互いの産まれた地域の慣習を調べておくと安心です。
気兼ねなく相談できる相手がいれば、教えてもらいながら覚えていくとスムーズです。気持ちが重要、とは言え意識したいポイントがあることを念頭に進めてください。

迷惑がかからない範囲で手渡しが基本

大切な相手に対する気配りとして渡すものなら、訪問したうえで直接手渡ししたいものです。電話でアポイントをとりつけて約束日に持参、お部屋に通されて正式な挨拶をする時に渡しましょう。紙袋に入れて持って行く場合には、中身だけを差し出します。いらなくなった紙袋は、小さく畳んで持ち帰りましょう。「つまらないものですが」と謙遜する言葉は日本人らしい文化ですが、誤解を招くことがあります。「心ばかりのお土産」「おいしいと評判の和菓子なので」と代わりの言葉なら、相手に対する思いやりが偲ばれることでしょう。なお、本来の意味は「あなたがすばらしい方なので、品物がかすんで見える」というニュアンスで使われます。贈られる側に立った時に「つまらないもの」と言われた場合には、相手の真意を理解しましょう。
相手が贈答品を持ち帰るシーンでは、紙袋のまま渡すやり方もマナー違反にはなりません。そのまま渡せば相手を困らせてしまうことにもなりますので、シチュエーションに合わせた対応が求められます。「袋のままで無作法ですが」などと一言添えれば、相手に対する気遣いも伝わるでしょう。
同じような気遣いは、個人間でも見られます。冷蔵庫に入れてほしいものを持参した場合には、玄関口で渡してください。「生ものですから」と言葉を添えることによって、きめ細やかな気遣いが伝わります。