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残暑見舞いの書き方マナー・贈り物の選び方
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残暑見舞いの書き方マナー・贈り物の選び方

「秋はもうすぐそこ」というところまで来たときに、夏疲れから体調を崩してしまう方もいます。親しい方の体調を気遣うために、残暑見舞いを贈ってみてはいかがでしょうか。思わぬ相手からお中元をもらった際、お返しをするタイミングとしても適切です。大人のたしなみとして知っておきたい残暑見舞いの本来の意味や贈る時期、贈りたい品物についての基礎知識をご紹介します。

残暑見舞いとは?

残暑見舞いを贈る意味

残暑見舞いは、夏の終わりに贈るものです。暦の上では秋を迎えているにも関わらず、変わらぬ暑さが続く時期に届けるのがマナーと言えます。もともとはお盆の贈答習慣がもとになって始まった風習と言われていて、お世話になっている方々を見舞う意味があります。江戸時代には、親族やご近所さまに対するあいさつ回りをしていました。この文化が簡易的なものとなり、現代では贈り物や手紙で済ませる風習となっています。
「誰に出さなくてはいけない」と相手が明確に決まっているわけではないため、ご自身が「贈りたい」と感じた相手に対して出しましょう。暑中見舞い・残暑見舞いともにお盆をもとにした文化ですので、両方出す必要はありません。時期によって適した方を選択し、ご挨拶としてください。目上の方に対して贈るのが一般的なマナーでもあり、会社の上司や学校の先生などに贈る方もたくさんいます。これからも良好な関係を維持していくためのコミュニケーションツールとも言える風習ですので、心をこめた対応を意識しましょう。

贈る時期と含めたい文例

残暑見舞いは、8月7日あたりから処暑(8月23日頃)までの期間に出します。夏の土用までは暑中見舞いがふさわしく、残暑見舞いでは的外れな印象になるものです。相手のもとに到着する時期をふまえて、適切な方を贈りましょう。
冒頭には、「残暑見舞い申し上げます」とお決まりの文言を入れましょう。続いて「立秋とは名ばかりで」と夏らしい気候が続いていることをふまえた文章に続き、体調をいたわります。8月後半になると朝・晩は夏らしさが薄れていく年もありますので、状況に合わせたアレンジは必要です。親しい間柄の友人、知人であれば、結婚や出産などご自身の近況報告を加えるのもよいでしょう。仕事関係の残暑見舞いであれば、新商品に関する情報・会社の状況などを添えるのも一案です。
最期に相手の健康を願う言葉を添えて、残暑見舞いを終えてください。「自分の身体を大事にしてほしい」という意味を込めて「ご自愛」という表現を使うのが一般的です。末尾には「平成○年八月」「平成○年立秋」と、ややぼかした表記で日付を入れます。宛名は葉書の表に書くため、裏面で含める必要はありません。
また、贈り物につけるのしは「残暑御見舞」とするのが一般的です。目上の方に対して「見舞う」という表現が望ましくないとして「残暑御伺」とする風習もあります。特にマナーを重視する上司に贈る場合は、状況に応じて判断しましょう。

残暑見舞いの贈り物

暑中見舞いとの内容重複に注意する

残暑見舞いを贈る時期は、お中元をもらって間もないタイミングです。一定の地位がある方ですと、他の方からいろいろなお中元を受け取っていることも考えられます。内容が重複してしまうと喜んでもらえない可能性もありますので、清涼飲料水・フルーツといった定番の品を避けるのも一案です。こだわりを感じるグルメギフト、話題のスイーツなど少し変わった特別な品なら、内容が片寄るリスクを軽減できます。
受け取った相手が状況に応じて選べるように、カタログギフトもよいでしょう。お中元に対するお返しにあたる場合は、頂いた品物のおおよその金額に合わせてカタログの金額を決めることもできます。予算に応じた調整がしやすくて、どんな方にも喜ばれる使いやすい品物です。
一般的に予算として意識しておきたい水準は、会社関係の方に贈る場合で3,000円〜5,000円くらいと考えてください。一旦贈ると毎年の恒例になることも多いため、無理がない金額を設定するとよいでしょう。妥当な水準で金額を設定するのは、相手に対する配慮としても重要です。「こんなに高価なものを」と恐縮させてしまうことがなく、喜んでもらえる水準を考えていきます。

喪中の相手に贈るのはマナー違反?

季節のご挨拶という意味合いが強いものですので、差し支えはありません。ただし、肉や魚といった生もの・祝い事をイメージさせる華やかな花ギフトは、控えるのがマナーです。贈り物に添えるメッセージに相手に対する慰めの言葉を添えて、心配りが伝わるようにするとよいでしょう。
一般的には四十九日までは控えるものとされていて、いつもはお中元に贈るものを残暑見舞いの時期まで待つといった調整も可能です。忌明けの時期がいつにあたるかをよく計算して、失礼がないようにしてください。
ご自身が喪中にあたる時のタイミングで贈るのも、問題ないとされています。その場合にも華やかなギフトは控えて品物選びを工夫しましょう。水引なし、のしなしにする風習の地域もあるようなので、詳しい方に事前に確認すると安心です。独自の風習がある場合には、昔ながらの方法に従ってください。