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一周忌法要に必要な準備と案内状の書き方
一周忌法要
 
手紙・はがき
 

一周忌法要に必要な準備と案内状の書き方

故人が他界してから1年目にあたる一周忌には、一周忌法要を行うのが仏教のならいです。故人とおつきあいのあった方々を招待する法要ですから、準備にも念を入れる必要があります。ここでは、一周忌法要の準備や案内状の書き方などについて紹介しましょう。

一周忌法要の準備

一周忌法要とは

仏教において、年忌法要は主に5回行われます。一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・三十三回忌の5回です。地域や宗派によっても異なりますので、慣例に従うようにしましょう。亡くなってから一年目の祥月命日(しょうつきめいにち:亡くなったのと同じ日)が一周忌です。

一周忌法要の準備とお布施の相場

一周忌は故人が他界してからまだ日が浅く、遺族や親族の他にも友人や知人、会社関係者などに案内状を送って一周忌法要を行うケースが多数です。ごく内輪で行われることが多い七回忌法要以降と比較すると、準備にも念を入れる必要があります。準備の流れとしては、日程決め・場所決め・お寺への連絡・招待者への連絡・会食と引き出物の手配・お布施の準備というところです。
まずは日程を決めますが、原則としては祥月命日が最優先です。ただ参列者の都合を考慮して、命日直前の土曜や日曜に決めることも少なくありません。命日後の日程にならなければ、大丈夫です。場所は、最近では自宅よりお寺や斎場、ホテルなどを選ぶことが多くなっています。日程と場所が決まれば、お寺に連絡できます。菩提寺がない場合は、葬儀や四十九日を依頼したお寺に相談しましょう。
一周忌法要に招待するのは、遺族・親族・友人・知人・会社関係者などです。遺族や親族などには電話連絡でも構いませんが、他の方には案内状を送ります。
法要の後には、会食をするのが一般的です。必ずしも会食をする必要はありませんが、食事をしない場合は折り詰め弁当やお酒などのお土産を用意しておきましょう。会食の場所は、お寺や斎場などの会場に近い料亭・レストラン・ホテルなどがよく選ばれています。会食の手配と共に、引き出物の手配もしておくと手間のかかる準備は一通り終了です。引き出物には実用品や食品などを用意しますが、遠方から参列する方のことも考慮してカタログギフトが選ばれることも増えてきました。金額は、香典の3分の1~半額程度が目安です。
お寺から来ていただいた僧侶には、お布施と車代を出します。さらに、僧侶が会食に出席せず、折り詰め弁当や引き出物も渡さない場合は御膳料も包みましょう。

神道やキリスト教での法要

神道やキリスト教では、一周忌法要とはいわないものの年忌法要に似た儀式があります。神道では祖霊祭・式年祭、キリスト教では記念式(プロテスタント)、追悼ミサ(カトリック)が仏教の法要に該当します。
神道で行われる一年祭・三年祭・五年祭・十年祭などが、仏教の年忌法要に似ています。十年祭以降も二十年祭、三十年祭、四十年祭、五十年祭と続けられ、この点も仏教と同様です。ただし、十年祭以降は省略されることも少なくありません。 式年祭・祖霊祭は神社で行われる儀式ではなく、自宅や墓前、斎場などが会場となります。内容は、祝詞奏上、玉串奉奠、神職による清祓いの儀、会食などです。
キリスト教では、仏教や神道のような何年にも渡る追悼の儀式は決まっていません。カトリックでは1年目の命日に追悼ミサが行われ、プロテスタントでは記念式が行われます。いずれも、教会に親族や知人、友人を招いて式典をするのが通例です。式典が終了したら、教会の別室で茶話会が行われるのもよく見られる流れです。

一周忌法要の案内状について

案内状で一周忌法要を知らせる

一周忌法要の案内状では、故人の満1年目の命日に行う法事を知らせます。誰の何回忌なのかを知らせる大事な案内状ですから、内容をしっかり確認してから送るようにしましょう。内輪や親族のみで法要を行う場合は電話での案内でも問題ありませんが、知らせる内容と確認すべきことは案内状と同様です。
まず書き方の注意点ですが、文中には句読点を用いない・封筒に入れる場合は二重封筒にしないなどのマナーがあります。句読点を用いないのは、相手への敬意を表するためや法事をつつがなく終えるためというのが代表的な説です。案内状は封筒に入れて送るのがマナーですが、二重封筒が避けられるのは不幸が重なるとのいわれがあるためで、封筒には白の無地が選ばれます。最近は略式で往復はがきを用いるケースも増えていますから、必ずしも封書で案内状を送る必要はありません。

案内状で伝える内容

案内状で知らせる内容は、漏れがないように気を付ける必要があります。伝えるべき内容は、誰の何回忌なのか・日程・場所・会食があるか・出欠確認です。誰の何回忌かでは、故人の氏名・施主の氏名・何回忌の法要なのかを案内状に記します。日程と場所は、参列者の都合も考慮して決めましょう。命日の直前の土曜か日曜に決定するのが、一般的です。法要後に会食がある場合は、その旨も知らせてください。
一周忌法要の当日は、僧侶による読経の後でお斎(おとき)と呼ばれる会食が行われる流れです。会食がない場合は、折り詰め弁当などを持って帰ってもらいます。場合によっては、お墓参りや卒塔婆供養、納骨などが合わせて行われることもあるでしょう。
一周忌法要の内容を知らせたら、出欠をたずねます。返信用のはがきか、往復はがきで返信できるようにしておけば便利です。会場の準備や会食・引き出物の手配をするため、出欠確認には期限を設けておいたほうがよいでしょう。