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お世話になった人へお歳暮を贈ろう! お歳暮2017トレンド紹介
お歳暮
 
贈答・贈答品
 

お世話になった人へお歳暮を贈ろう! お歳暮トレンド紹介

お歳暮は、その年にお世話になった人への感謝を込めて品物を贈る、日本の古来からの風習です。江戸時代の頃はうどん、そうめんなどが贈り物の中心だったといいます。現在はそれがハム、お菓子、ビールなどに変化していますが、お歳暮は何かを分かち合い、年末の生活を助け合う、互助的側面もあるように感じます。
今回はお歳暮に関するアレコレをまとめてみました。

お世話になった人への感謝

誰に贈るかを考える

お歳暮は1年間お世話になった人へ、感謝の気持ちを込めて品物を贈る風習です。お世話になった人の中で真っ先に思い浮かぶのは、両親、祖父母、既婚者であれば義理の両親ではないでしょうか。次に会社の上司、取引先などが必然的に思い浮かんでくると思います。また、農作物などを送ってくれる、遠くに住む親戚や知人も対象になるのではないでしょうか。子どもの習い事の先生、いつもご馳走になる先輩、後輩や部下など、お世話になった人を考えると切りがないかと思います。これでは予算オーバーになってしまいますね。
一般的にお歳暮を贈る場合、ひとりに付き3,000~5,000円程度の品物が選ばれています。贈る数は、多い人で5~6人といわれているので、予算は多くても30,000円程度です。
両親・義理の両親へ贈る人が最も多いそうで、身内に近い人だけに贈るというのが、近年の傾向のようです。

お歳暮のベストセラー

お歳暮の品として人気が高いのは、今も昔もやはりハム。日持ちするのでクリスマス、お正月にも使えるという重宝さが魅力です。切るだけですぐに食べられる手軽さも人気の理由になっているようです。
お菓子の詰合せもロングセラーの部類です。来客が多い家庭ならお茶菓子として出せますし、お子さんのいる家庭にもうってつけですね。
ビールセットもやはり欠かせません。近年は家に仲間を招いて忘年会、新年会を開くケースが増えてきているので、年末年始のお助けアイテムとしてビールも大いに助かる存在です。

お歳暮の時期

お歳暮を贈る時期は地域によって差があります。
昔は、正月の準備をはじめる12月13日の「事始め」を過ぎたあたりから、12月20日頃までがお歳暮の時期でしたが、徐々にそれが早まる傾向が強くなり、現在では百貨店の早割特典などの影響もあって、11月末頃からはじまっています。地域別でみると、関東は12月1日から20日頃までで、全国で最も早くお歳暮の時期を迎えています。北海道・東北・関西・九州地方などは12月10日過ぎから20日頃までとなっています。

過去のお歳暮トレンド

コロナ禍で対面で会うことが難しかった近年では、「相手が何をもらったら嬉しいか」という観点がより重要視されてきました。そこで定番品以外にも「プレミアム感」や「特別感」が感じられるようなギフトが人気でした。また会えないからこそ、相手が欲しい商品を選べる「カタログギフト」を贈る方も増えています。そして、帰省できない代わりにお歳暮を贈る「帰省暮」という文化も新たに生まれました。今後のお歳暮トレンドはどのように変化していくのでしょうか。

これからのお歳暮トレンド

これまでの相手を意識した商品選びも重要ですが、更に環境に配慮したサステナブルな商品が今後トレンドになっていく可能性があります。持続可能な社会を実現するために私たちの生活でもSDGsに配慮した商品が今後さらに普及していくかもしれません。

小粋にお歳暮を楽しむ

近隣の人へは直接、手渡す

お歳暮を贈る際、そのほとんどをデパートや通販の配送に頼りきっていますが、近隣にお宅があるのならば、訪問して届けることをおすすめします。お歳暮は、お宅に出向いて届けることが本来の習わしです。年末の粋な日本の風習をこの際、学んでみましょう。
まずは当然のことですが、相手の都合を電話で聞いてから、それに合わせて出かけます。
服装ですが、近所に出かけるような恰好はやめましょう。「いつもラフな格好でお邪魔しているから、同じでいいだろう」と思いがちですが、年末のご挨拶なのですから、礼儀としてスーツ着用で伺いましょう。
お歳暮の品物は、風呂敷に包むのが粋です。風呂敷の素材は綿や化学繊維の物が多いですが、お届け物は格式の高い正絹の風呂敷で包んだ方が、高級感があってよりいいでしょう。

和のマナー豆知識

ここで訪問先での、和のマナーを簡単に紹介しておきます。
訪問先に着いたら玄関に入る前にコートを脱ぎ、マフラー、手袋も取っておきましょう。靴を脱ぐときは、後向きではなく前を向いて脱ぎ、部屋に上がってから靴のつま先を扉側へ向けてそろえます。
部屋の中に通されたら、お歳暮の品はまだ渡さずに、まずは一年間お世話になったことへの感謝を述べましょう。その際、お歳暮の品はテーブルに置かず、膝元か床の上に置いておきます。挨拶が一通り済んだら、風呂敷をほどいて、品物の表書きと名前が相手の正面に向くようにして、渡してください。
マナーは自分の体裁を整えるのではなくて、相手を敬うことなので、そこさえ押さえておけば、多少マナーを間違えても自ずと失礼な態度にならないと思います。

送り状と水引の話

送り状を書く

お歳暮を持参できない人へは、「送り状」を送付しておきましょう。
送り状とは、お歳暮が届くまえに、相手に心ばかりの品物を贈らせてもらったことと、お世話になったお礼を伝えるために出すものです。ハガキ、封書のいずれでも構いません。要点は以下のようなものです。

1・時候の挨拶(寒冷の候~、歳末多端の折り~)
2・お世話になったお礼
3・どこから(〇〇百貨店から)どういった品物が届くか
4・結びの挨拶

自分の近況などは省き、端的にまとめることを心がけましょう。文例集サイトなども参考にしてみてください。

水引の知識

水引に種類があるというのをご存知ですか?
水引は色と結び方によって用途がちがいます。慶事やお歳暮に使う色は「紅白」「金銀」「赤金」などで、弔事は「白黒」「黄白」「青白」などの色分けとなっています。
結び方には「蝶結び(花結び)」「結び切り」「鮑(あわじ)結び」など数種類あり、お歳暮には「蝶結び(花結び)」を使います。蝶結びは、ほどきやすく、すぐ結べるので「何度あってもいい」という縁起をかついでいます。
ちなみに、贈る相手が喪中の場合でもお歳暮は問題ないとされていますが、のし紙はつけないようにしましょう。