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大安、仏滅など吉凶を占う六曜
六曜
 

大安、仏滅など吉凶を占う六曜

大安や仏滅といった、その日が良い日か悪い日かを示したものを六曜(ろくよう、りくよう)といいます。六曜には名の通り、吉凶に応じて6種類の日があります。おめでたいことは仏滅を避けて大安の日に執り行うなど、慶事や弔事の日取りを決める際に参考にされてきました。このページでは六曜の由来や種類、それぞれの意味するところなどを紹介しています。六曜を気にしない方も増えてきていますが、まだまだ気にされる方もいらっしゃいますから、慶弔を問わず催しごとをなさる際には参考になさってください。

六曜はどこから来たのか、六曜の由来

中国の占術から派生した? 出所不明の占い六曜

先勝(せんしょう、せんかち、さきがち)、友引(ともびき)、先負(せんぶ、せんまけ、さきまけ)、仏滅(ぶつめつ)、大安(たいあん、だいあん)、赤口(しゃっこう、しゃっく)、これら六曜は暦注と呼ばれる、暦に記される日時や方位の吉凶、運勢の良し悪しを示したものです。六曜のほかにも似たものとして、三隣亡(さんりんぼう)や九星、二十八宿などがありますが、いってみれば単なる占いです。また元から日本にあったわけではありません。中国の時刻や日の吉凶を占う六壬時課、小六壬が元になったと推測されているようです。また中国から六曜として伝来したとする話もあります。これを日本で六曜としてアレンジしたのがどういう人なのか、いつ成立したのかも、実のところ起源自体まったく分かっていりません。
ただ、室町時代の日本には六曜が存在していたようです。もっとも現代風にいえば「○○占い」のような民間で信じられている雑多な占いのひとつというものでした。一般に広く知られたものでもなかったようです。また、暦に何の日か記される言葉として、春分や啓蟄といった二十四節気、節分や入梅といった雑節がありますが、これらは天体の運行や季節の移り変わりに準じたものです。そこが同じ暦注でも六曜と違っています。さらに六曜が公的に用いられたこともありませんでした。

その日の吉凶を占うものとして定着した六曜

その後、六曜は名前や並びの順番、解釈などに変更が加えられつつ、町人文化が大きく発展した江戸後期にあたる19世紀前半に現在の形に落ち着き、民間の暦に記載されるようになったようです。しかし、明治時代に入ると、西洋化・近代化の波が押し寄せます。太陽暦に切り替えられたタイミングで、吉凶を占なうものは非科学的で捨て去るべき迷信、悪習として本官製の暦(政府が編纂する基本となる暦)から一切排除されました。しかし、迷信は簡単に消えるものではなかったようでらしく、こっそりと「お化け暦」というものが違法に制作されていました。ここに六曜が記載されていたことから、一般に広く知られるところとなり、定着のきっかけとなったようです。また、こうしたお化け暦を民俗文化として評価する向きもあります。
現在では政府による統制もありませんから、市販のカレンダーに六曜を見ることができます(公的機関で作成するものに関しては現在も使用されないことがほとんどのようです)。また、六曜以外にも、さまざまな暦注を載せた開運暦のようなものも、年の変わり目に売られているのを目にすることは多いでしょう。

六曜の決め方

単純にひと月の中で先勝から赤口まで順々に繰り返しますが、月により1日目の六曜が変わります。たとえば、1月と7月の1日は先勝から、2月と8月の1日は友引からといった具合です。ただし、これは旧暦での話で、新暦に当てはめると不規則になります。これが神秘性を感じさせて明治以降に人気となった理由だといわれています。

六曜の種類とその意味

もっとも縁起のいい六曜の大安

六曜にはそれぞれ固有の意味があり、吉凶や運勢を説明しています。まず良く知られているのが大安でしょう。大安はもっとも縁起が良い日とされています。結婚式などのお祝い事を行う場合に、この日を選ぶケースは今でも多いようです。

吉凶どちらともとれる中間の六曜

先勝と先負はそれぞれ午前と午後で吉凶が分かれます。「先んずれば勝つ」の先勝は何事も急ぐのが良いとされ、午前が吉で午後が凶、「先んずれば負ける」の先負は何事も急がないのが良く、午前が凶で午後が吉とされています。友引は、元は共引という勝負事で引き分けるという意味でした。友引の漢字の字面からか、この日は弔事は避ける傾向があります。逆に慶事では大安に次ぐ良い日となります。ただし、11時から13時にかけての午の刻は凶とされています。最後に赤口は、友引とは反対に午の刻のみが吉で、その他の時間は凶です。特に祝い事には大凶とされています。また、刃物や火の元には注意せよとも言われ、大工や板前などの人には要注意の日とされました。

明らかに縁起の悪い六曜の仏滅

六曜の中で、もっとも縁起が悪いとされている日が仏滅です。仏も滅するような凶日という意味合いがあるようです。ただし、釈迦入滅(お釈迦様の命日)とは関係ありません。物滅(もつめつ:すべてがむなしいものを失う)とも解釈されるようです。葬儀以外の何事をするにも適さないとされますが、仏滅だから仏様に関係がありそうなので、と葬式を出す人は少なくない様です。ただ、とりわけ諸々のお祝い事は避けられるようです。

六曜にはこだわった方が良いのか

単なる占いですから、参加者が気にならない方ばかりならお祝い事でも弔い事でも、六曜にこだわりなく行っても構わないでしょう。しかし、ひとりでも気になさる方がいれば、やはり六曜を参考に日取りを決めた方が無難かもしれません。マナーや儀礼は他の人の気を悪くさせない、円滑な人間関係の構築のためにあるわけですから。ただし、六曜の解釈には差異が人により変わるようです。例えば、仏滅はそれまでを一掃して新しく物事を始めるのに適しているとして、引越しや結婚に良しという解釈もあるようなのでですから、可能なら事前に「○○の日に○○をしたいんだけど、どうかな?」と意見を伺っておくと良いかもしれません。