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通夜振る舞いとは? 基礎知識と参列者のマナー
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通夜振る舞いとは? 基礎知識と参列者のマナー

通夜が終わった後に親族や親しい関係にあった方が集まって、会食をする機会が通夜振る舞いです。単に食事をするだけではなく、ご遺族のご厚意に応える意味合いがありますので、できる限り参加しましょう。通夜振る舞いの意味や目的、参列する側として意識したいマナーをご紹介いたしますので、見送る者の基礎知識として活用ください。

通夜振る舞いとは

通夜振る舞いの意味・由来

通夜振る舞いとは、お通夜が終わったところで弔問客に食事や飲み物を提供、故人を偲ぶ場を指します。医療技術が不十分だった時代は、ご臨終を迎えたと思われた人が生き返ることもあったそうで、確かに亡くなった事を確認するために必要な時間とされていました。急に生き返る事に対する恐怖心を和らげるため、酒・ごちそうを用意していた風習が通夜振る舞いの由来です。
現在では医師による死亡確認がなされますから、当初のような目的は薄れています。故人を偲んで想い出を語り合い、冥福を祈る場となりました。ご遺族の立場では、急な不幸ごとに駆けつけてくれた弔問客に感謝を示し、軽食やお菓子を振る舞う意味があります。

通夜振る舞いはしないといけない?

会場が用意できないなどの理由から、通夜振る舞いを省略するケースもあります。その場合であっても、酒、折り詰めを用意したり返戻品を渡したりして、何らかの代替手段を考えるのがマナーです。お茶、お菓子といった簡単なもので済ませることもできますので、状況に応じて考えましょう。
地域によってはそもそも通夜振る舞いの風習がないこともありますから、必ず行うべきものとは言えません。お住まいの地域ではどのように行うのが一般的かをまず調べて、無理がない方法で検討するのがよいでしょう。地域の風習は葬儀社でも教えてもらえますし、仕出し料理や大皿料理の手配までお願いできる事が多いはずです。時間がない中でも風習に沿った形で用意する手段はありますので、故人の顔をつぶすことがないように検討しましょう。

通夜振る舞い費用の目安

通夜振る舞いにかける費用は、1人あたり2,000円〜3,000円を目安とします。精進落としとは違って大皿で用意する事も多いものですから、費用を抑えることも可能です。
家族葬のように小規模なご供養なら、ご家庭で料理を用意することもできます。通夜振る舞いで出される酒にもお清めの意味がありますから、料理と合わせて用意しましょう。お酒の種類に明確な決まりはありませんが、日本酒、ビールの2種類を用意する事をおすすめします。葬儀社に依頼する場合は、あらかじめ基本の料金に料理・飲み物の費用が含まれている事もありますから、打ち合わせで確認しましょう。

参列する側のマナー

そもそも参加すべき?

通夜振る舞いのお誘いは「お時間が許せば」というようにアナウンスされるのが一般的ではありますが、できる限り参加するのがマナーです。故人と親しい関係にあった方が集まって時間を共にする事自体がご供養にもなりますので、時間の都合をつけましょう。
ただし、地域によっては参加範囲がある程度の親しい方に限定されます。関東では弔問客のほとんどが参加するのに対して、関西では身内だけが参加するケースも多いようです。一概に「こうしなくてはいけない」と決めつけるものではなく、ご遺族の様子や地域の習慣に合わせて臨機応変な対応が必要でしょう。

お開きのタイミングは?

喪主のお開きの挨拶があった時をお開きのタイミングと考えます。通夜が19時くらいに終わったとして、21時にはお開きとなるのが通常でしょう。どうしても途中で退席しなくてはいけない事情があれば料理に少し箸をつけて、目立たないように退席します。ご遺族には一声掛けて途中で退席する失礼をお詫び、本当はお開きまでこの場にいたい気持ちを伝える配慮は大切です。

マナー違反にあたること

通夜振る舞いにお招き頂いた立場として、意識したいポイントが2つあります。

1. お酒はほどほどに留めること
お清めのためにお酒が用意されますが、飲み過ぎは禁物です。故人を偲ぶ目的である事を忘れず、飲食はほどほどにするのがマナーでしょう。祝い事の席ではありませんので、酔って陽気になったり声が大きくなったりすることがないように自重します。顔が真っ赤になるほど飲むのもお悔やみにふさわしいあり方とは言えませんから、大人としての振る舞いを意識するとよいでしょう。

2. ご遺族の気持ちに配慮すること
死因・亡くなった時の様子など、デリケートな内容に関しての言及を控えます。たとえ笑い話しだったとしても、故人の尊厳に関わる内容は避けるものです。仕事の功績や故人から学んだ教訓など、一緒に過ごした日々の中でも感慨深いエピソードを語り合う機会と考えてください。

たとえご遺族から「笑顔が好きな人でしたので」といったニュアンスの言葉を掛けられたとしても、お悔やみの場であることを忘れずに対応する必要があります。お酒が弱い方は無理に飲む必要もありませんので、同じ場にいる方々との交流を深める機会としましょう。