赤ちゃんの名前を皆に披露する「命名式」
生後7日目の夜を迎えた赤ちゃんをお祝いする「お七夜」。その中でも、行事のハイライトとなるのがこの「命名式」です。別名「命名の儀」とも呼ばれ、古くからの伝統的な行事として親しまれてきました。では、「命名式」ではどの様に執り行うのでしょうか? 「お七夜」との違いは一体どこなのでしょうか? 以下では「命名式」について詳しく解説していきます。
目次
「命名式」ってどんなお祝いなの?
「命名式」は「お七夜」の中のプログラム
赤ちゃんの名前を披露する「命名式」は、言うなれば「お七夜」のプログラムの一つとしてイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。つまり、赤ちゃんの生後7日を祝う「お七夜」のハイライト、もしくはメインイベントとなるものです。古くは、「命名式」で子供の名前を決め、その場で披露していたそうですが、現代における「命名式」では、あらかじめ決めた名前を「命名書」に書き記し、披露する。そしてその命名書を部屋の目立つ場所に飾り、それを眺めながら皆で祝い膳を囲むのが一般的となっています。
余談ですが、なぜ「お七夜」を祝うのか? というと、昔は産後の生存率が低く、母子ともに危険な時期を無事に乗り切ったということで盛大にお祝いをしたそうです。また、「七」という数字は昔から区切りの数字として使われており、「七五三」や「初七日」などはその良い例でしょう。
命名式までに名前を決めないといけないの?
子供が生まれたら、役所に「出生届」を提出する義務があります。かつては赤ちゃんが生まれたら、お七夜までに命名することが一般的とされていました。例えば1月7日に生まれた場合は、1月13日までに決めるといったものです。しかし、産後間もない母親の体調次第では、お七夜までに話し合って決めるのが難しいケースもあるでしょう。かつてのしきたりだからという訳ではありませんが、義務的なものではないので、そこまで重視する必要はないと思います。とは言え、出生届の提出期限は生後14日目までとされており、つまり命名式よりも1週間ほど後になるので、命名式までに絶対名前を決めなければいけないという考え方はしなくても良いでしょう。何も焦って決めることではありませんし、命名式自体も出生届提出後に行う家庭も少なくありません。
ちなみに、出生届は産後14日を超えて提出した場合でも受理してもらえます。しかし、母親の体調不良など、特別な理由がない場合は、「過料」という罰金を科せられる場合があるので注意しましょう。くれぐれも、まだ余裕があるからもっとじっくり考えようなどと思わないでください。
「命名書」ってどんなもの?
「命名書」の書き方を知る
命名書に書く内容は、両親の名前、続柄、赤ちゃんの名前、生年月日となり、それらを半紙に筆で記すのが一般的です。書く流れは以下の通りとなります。
1.二つ折りにした半紙を左右三つ折りにし、一番右に子供の名前を書く
2.真ん中の紙に右から父親の名前(母親でも可)と続柄、中央にやや大きく子供の名前、左下に子供の生年月日を書く
3.一番左の紙に父親の氏名(母親でも可)、命名した日を書く
ご自身で書くのも良いですが、最近では命名書に全ての項目をプリントしてくれるサービスを行っているところも多くありますので、書く時間がない、もしくは綺麗に書く自信がないなどの場合は、それらのサービスを利用するのも手です。さらに、命名書は半紙だけでなく、最近では可愛らしいデザインを施したものや、写真を入れられるものなど、バリエーションが豊富です。写真館によっては、誕生サービスとして、それらが一式になっているパックを提供しているところもありますので、興味がある方は探してみると良いでしょう。
略式のものでも可
前記した命名書は、正式な書き方です。しかし昨今では、略式の命名書にする家庭も増えています。書き方は以下のようになります。
1.半紙や命名紙の右上に父親の名前(母親でも可)と続柄を書く
2.中央にやや大きく「命名 赤ちゃんの名前」を書きます
3.左下に赤ちゃんの生年月日を書きます。
以上になります。つまり、三枚のところを一枚にまとめたことから、略式命名書という名称になっている訳です。また、命名式の際に赤ちゃんの手形や足形を記念にされるケースもあります。どちらの命名書にしても、それらと一緒に家の中の目立つ場所に揃えて飾っておくのも良いかもしれません。
命名書はいつまで飾っておけば良いか?
家の中の目立つ場所に命名書を飾っておくと、次第に「いつまで飾れば良いのか?」という漠然とした疑問が浮かんでくるでしょう。しかし、実は飾っておく期間・時期などは決められておりません。目安としては出生届を出した日まで、お宮参りが終わった後、産後の床上げ時期などまで飾っておくケースが多いようです。もちろん、額に入れていつまでも飾っておくのも良いと思います。
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