ギフトマナー辞典
ギフトの老舗シャディが贈るGIFT MANNERS
メニュー
困る前に確認しておきたい、葬儀などのさまざまなマナー
葬儀・葬式
 

困る前に確認しておきたい、葬儀などのさまざまなマナー

通夜や葬儀・告別式など、故人との別れの儀式に加え、その後は支払い、ごあいさつ、形見分けなど、さまざまなことがあります。こんな時はどうすれば?と悩む前に、確認・知っておくとスムーズです。知っておきたい、気になる疑問をまとめてみました。なお、宗教・宗派や地域によって、それぞれ異なるケースがあるので、悩んだら親しい方に確認することをおすすめします。

お礼やごあいさつについて

ご近所の方々へは、翌日または翌々日に行いましょう。世話役の方などにていねいにお礼をしたい場合は、目上の方には品物を、若い方には現金を用意します。
故人の勤務先へは、初七日までに。なお、職場に残った遺品については、会社に連絡後、引き取りに行きましょう。その際は、職場の方に立ち会ってもらい、いらないものがあれば処分をお願いします。

支払い関係のまとめ

葬儀社への支払いは、明細付きの請求書がきた後、内容や金額を確認して、できるだけ早いうちに支払いを済ませましょう。
仕出し屋なども、請求書を受けとったらなるべく早いうちに。
なお、葬儀にかかった費用は遺産相続の際、相続税控除の対象となるため、領収書類はまとめて保管しておきましょう。
病院への支払いがある場合には、できれば葬儀の翌日ぐらいまでには清算したいものです。

形見分けの仕方

一般的には忌明け後に行います。仏式では、四十九日や三十五日、神式では五十日祭や三十日祭、キリスト教では一ヵ月目の召天記念日が目安になるでしょう。
なお、傷みがひどいもの、汚れているものは希望がない限り避けるのが無難です。衣類や装身具、家具、小物類が主な品となりますが、衣類ならクリーニングに出し、小物類はきれいに掃除しておきましょう。
もともと使用していたものなので、喜んでくださる方のもとにお届けするのが大切です。故人と親交のあった方で、年齢や好みなどを考えて贈る必要があります。なお、親のものを子に、兄弟のものを弟妹や甥、姪などが本来の形で、目上の人には差し上げないとされているのが一般的ですが、希望があった場合はこの限りではありません。
また、渡す場合の表書きは「遺品」などで、半紙などの白い紙で包んだ後、手渡しします。送る場合は、あいさつ状を添えましょう。
注意したいのが、美術品や装身具の場合、高価だと相続財産とみなされ贈与税の対象になること。先方にお伝えし、理解を得たなら問題はありませんが、負担にならないよう注意する必要があります。
なお、遺族から形見分けの申し出があった場合は受けるのがマナー。お返しは不要で、大切に使うことが一番大事なことです。第三者に譲ったりすることのないようにしましょう。
貴重な蔵書や資料、コレクションなどがあった場合は、研究機関や団体などに寄付するという方法も。きれいな衣類が多く残っているなら、きちんと整え、施設に寄付などするのも一つの方法です。

地域によって異なる通夜・出棺・葬儀後の習慣

それぞれの地域にみられる一例についてご紹介します。
●通夜について
北海道根室市などでは、通夜ぶるまいに素麵が添えられる「ごやしょく」という風習が多く見られます。
また、東北地方は火葬が葬儀の前に行われるのが一般的で、通夜から葬儀までに日数を置く場合もあります。
群馬県や千葉県の一部地域では通夜が「夜伽(よとぎ)」と呼ばれています。
徳島県では、近親者が知らせを受けると、ぼた餅を通夜見舞いとして差し入れ、集まった人にふるまう風習が見られます。

●出棺について
石川県では、故人を見送る際、喪主は白装束を身に着けることもあるようです。
福井県では、出棺前に白米をまく、玄関先で送り火をするなど、弔いの儀式が厳格になされているようです。
愛知県・三河地方では、茶わん割りが一般的。
鳥取県の一部地域では、親族の女性たちが長いさらし布をひく「善の綱」という風習が見られることも。
広島県の北部では、わら製のかごと竹製の花かごを用意し、野辺送りの道具として使われています。
長崎県の一部地域では、三角の布を額に巻き野辺送りをすることがあります。
沖縄地方では、葬儀の前に火葬をする際、遺族が最後のお別れし、棺に花を入れることも。南部地域などでは、野辺送りをするときに、弔旗を掲げることがあります。

●葬儀後について
和歌山県の一部地域では、葬儀の翌日に少量の砂糖を手伝ってくれた方々に贈る習慣があるようです。
「香典びらき」といって、葬儀翌日に香典を整理する風習があるのが鳥取県の一部。
四国の各地で、「墓なおし」と呼ばれる、葬儀翌日に墓をきれいにして供養する風習が見られます。
大分県の一部地域では、形見分けを初七日に行うことも。なお、宮崎県では、初七日または二十七日法要の後で形見分けがされるようです。