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お歳暮ギフトを贈る時期、そして、タブーとされていることとは?
お歳暮
 
贈答・贈答品
 

お歳暮ギフトを贈る時期、そして、タブーとされていることとは?

お歳暮は、師走の一大行事のひとつです。
気分良く新年を迎えるために人間関係を修復したり、より良くする潤滑油のような慣習かもしれません。今回は、その潤滑油の純度を上げることに役立つマナーと、タブーとされていることをまとめてみました。

お歳暮を贈る時期

時期は地方によって変わる

かつて、お歳暮の時期は、正月の準備をはじめる12月13日の「事始め」を過ぎてからといわれていました。近年では前倒しではじまる歳末商戦、現代的な諸事情などにより11月下旬頃からお歳暮を贈っても失礼にあたらない風潮になってきています。
本当は字の如く、“年の暮れ”に届いたほうが、季節感もあって感慨深いのでしょうが。
さて、現代のお歳暮時期ですが、地方によって多少のズレがあります。地域性のちがいによるズレのようですが、現代的事情も少なからず含んでいるように感じます。
まずは関東地方ですが、12月1日~20日頃までとなっています。全国的にみても、東京がお歳暮のシーズンインはいちばん早いようです。北海道・東北・北陸・東海・関西・近畿・中・四国・九州は12月10日過ぎ~20日頃までとなっています。こうしてみると全国的に12月20日がお歳暮時期の最終日のようです。

12月20日を過ぎた場合は?

近隣のお世話になった人へ、手渡しでお歳暮を届けようと思っていて、うっかり12月20日を過ぎてしまうなんてことは、あり得なくもないことです。
こうした場合は、すでにお歳暮と表書きされた、のし紙が包装紙の上から掛けてあるなら、それを外して新しいものに替えましょう。のし紙は文房具店、スーパーなどの文房具売り場に置いてあるとは思いますが、無駄足にならいよう事前に電話でお店に問い合わせた方が確実でしょう。その際、箱のサイズを調べておいて、それに合った大きさののし紙を求めてください。
1月7日(関西15日まで)の“松の内”までに届けたいのならば、取り替えたのし紙に「御年賀」と表書きし、松の内が過ぎた20日までに届けるつもりであれば「寒中見舞」(目上の人に贈る場合は「寒中御伺」)と表書きして、相手の方にアポイントを取ってから伺いましょう。

お歳暮を贈る際に注意したいこと、贈ってはいけない品物

お歳暮を贈る際に注意したいこと

お歳暮を贈る際は相手の好みや嗜好を考慮してギフト選びをしましょう。たとえば相手がコーヒー、アルコールが苦手にも関わらず贈ってしまった場合、相手を困らせてしまう可能性があります。相手がもらって嬉しいお歳暮になるように嗜好や好みについては事前に把握、ヒアリングをしておくとよいでしょう。

他にも消費期限が短い生鮮食品は、お相手がしっかり受け取れるように手配、確認することが重要です。例えば相手が長期不在の状況で生鮮食品を送ってしまった場合、相手の元に届かず不在返品となってしまうことも。また、お歳暮などの繁忙期には荷物の配送が遅れてしまうことも考えられます。

そうしたリスクを避けるためにお相手の状況は事前に確認し、希望日に相手の元に届けられるように計画的に動いていくことが重要になります。

贈ってはいけない品物

お歳暮で会社の上司、目上の人へ贈ってはいけない品物があります。ここは人間関係を左右するマナーにあたるので、しっかりとおぼえておいてください。

「刃物」・・・・・・これは縁を切るなどの意味につながるため、知らずに贈ったとしても相手を悩ます上、不快な気分にさせてしまいます。アウトドアが好きな上司でも、ナイフなどの鋭利な物を贈ることはやめておきましょう。

「商品券・ビール券」・・・・・・金券の類はかさばらないので、直接、手渡すのに便利と思いがちですが、「金を恵んでやる」ことと同じにとられます。なので、目上の方には間違っても渡さないように!会社の後輩、親しい友人などには問題ないといわれていますが、お歳暮の品物には少し不向きかもしれないですね。

「靴・靴下」・・・・・・戦国時代のある武将が、敵方の武将を侮蔑する意味で草履を贈ったことに所以しているそうです。靴や靴下は、「相手を踏みつける」イメージにもつながるそうなので注意しておきましょう。

「ハンカチ」・・・・・・ハンカチは英語の「handkerchief」の略語ですが、日本語にすると「手巾(しゅきん)」となります。この字が“手切れ”に見えることから、お歳暮ではタブーとされているそうです。

この他には、九(く)死(し)と連想させることから「櫛」も不適切、「下着・肌着」は施し物として受け止められることもあるので避けておきましょう。

お歳暮を受け取れない人もいる

近年、贈答品のやり取りをしてはいけない、という服務規程を設けた会社が増えてきているそうです。当然、取引先、上司へのお歳暮、お中元も禁止事項に入っているため受け取ることは規程違反になってしまいます。中にはバレンタインデーの義理チョコも禁止しているところもあるそうです。
規則を設けた背景には、余計なお金を社員に使わせたくないという会社の親心が見え隠れします。こういった世の中の変化もありますので、一方的にお歳暮を贈る前に、取引先であればお伺いを立てておいた方がいいでしょう。
また、気をつけたいのは、学校の先生や役所勤めの人たちです。昔と比べ現在は公務員に向けられる目が厳しくなっているので、相手の仕事や立場を考えて、贈る人を選んであげてください。それもまた、ひとつの日頃の感謝の意味にもなりますから。

お歳暮についてのまとめ

・お歳暮は12月20日までに贈るのがベストです。それを過ぎたら「御年賀」若しくは「寒中見舞」(寒中御伺)で贈りましょう。

・「刃物」「商品券・ビール券」「靴・靴下」「ハンカチ」「櫛」「下着・肌着」はお歳暮に相応しくない、タブーであることをおぼえておきましょう。

・贈る相手の職業、会社の規定などのことを考慮して選びましょう。