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「災害見舞い」の贈り方を知ろう
お見舞い
 

「災害見舞い」の贈り方を知ろう

激甚化(げきじんか)する自然災害だけでなく、火災や交通事故も災害に入ります。今の時代いつどこで、家族、友人、自分が災害に巻き込まれるのかは誰にもわかりません。
都心部でも、ゲリラ豪雨の影響などで床上・床下浸水の被害の頻度は高くなってきており、その驚異は、決して他人事ではなくなってきています。
こうした思わぬ被害にあった方々へ送るのが、「災害見舞い」です。ここでは災害見舞いを贈るタイミングや品物のことを考えます。

災害見舞いを渡すタイミング

親しい人が近場で罹災した場合

お見舞いを渡すタイミングは様々です。
例えば人為的災害にあたる、ボヤ程度の火事であった場合でも、消化後の後片付けは大変な労力を要します。「誰か手伝いにきてほしい!」というのが、被害にあった人たちの本心ではないでしょうか。
もしも、近隣で身近な人が災害にあったのであれば、事情が許す限り駆けつけて、必要に応じて片づけを手伝ったり、食事を差し入れるなどして少しでも不安を取り除いてあげるように努力したいものです。
それらが一段落した時に、直接お見舞いを手渡すのも良いですし、後日、お見舞いの手紙を添えて送る手段もあります。
相手にとっては、いち早く誰かが駆けつけることが、何よりも心強く、勇気づけられる“お見舞い”となることでしょう。

遠方の知人が罹災した場合

親しい人が住む遠方で災害があった場合、気が気ではなくお見舞いどころではありません。まずは安否確認がいちばんに急がれます。その際、大きな災害の直後は携帯電話・固定電話は、繋がりにくくなるので、それを念頭に置いておきましょう。親しい人と連絡が取れたら、まずは状況を聞き、自分は何ができるかを考えてみましょう。そこから現金を送ることがベストなのか、物資を送るべきかの判断となります。

お見舞いに何を贈るか?

お見舞い金の相場

これまでのその人とのお付き合いの深さや相手を思いやる気持ちによって、包む金額は一概にはいえませんが、一般的な相場は下記のようなものです。
会社の人・友人10,000円
家族20,000~30,000円
親類10,000円
見舞い金を包む場合は、白封筒の表に「御見舞」などと書いて贈りましょう。その際、封筒に「のし」「水引」は付けないようにしてください。
病気見舞い、事故見舞いでは、目上の人に現金を送ることは失礼にあたるとされていますが、災害見舞いの場合は現金を送っても失礼に当たらないとされています。
また、難しいのは火事見舞いで、“火元”となった人へ見舞いを送るのは、判断が分かれる所なので、身内または仲間内で相談してからにしましょう。

実用品を贈る

例えば、大規模災害の場合であれば現金より緊急物資のほうが、罹災した人を助けることもあります。東日本大震災では、懐中電灯などの照明具、乾電池、飲料水、インスタント食品、衣料品のほか、紙おむつ、トイレットペーパー、生理用品などの消耗品も役立ったといわれています。また、贈る方の家族構成も頭に入れて、然るべき物を送りたいものです。電話などで送る方との連絡が可能であれば、時間を置いて必要な物のリストアップをお願いしておけば、さらに良いでしょう。ただし、大規模災害の直後であれば輸送ルートが確保されていなかったり、通信網が遮断されていることが考えられますので、あらかじめ、そういったことを確認の上、一段落してから物資を送れるように準備を整えておきましょう。

被害に遭った人の気持ちを第一に考える

災害の定義

国が定めた「災害対策基本法」では、『暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火、その他の異常な自然現象又は、大規模な火事若しくは爆発、その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める原因により生ずる被害』が災害とされています。
大規模なものでなくとも、火災は人為的災害のひとつに入りますので、災害見舞いと書いても間違いはないようです。場所によっては「近火御見舞い(きんかおみまい)」としてお酒を贈るという風習もあるようです

災害見舞いに添える手紙の書き方

災害見舞いの手紙は、相手を元気づけ積極的に復旧・復興へと気持ちが向くような文章を心がけたいものです。
まず書き出しに“時候の挨拶”は省いてください。自分の近況などを長く連ねることも避けておきましょう。
地震や台風などのケースは、被災地の状況がどうなっているかを可能な限り調べておくことも必要です。とにかく大切なのは相手の立場になって考え、「何かできることがあれば、お申し付けください」など協力・援助を惜しまない言葉で相手を励ましたいものです。

最後に

災害見舞いを送る際は、災害にあった当事者のことを第一に考えてあげることが大切です。
地震、台風、浸水被害、人為的災害など様々なケースがあるので、場合によっては、災害見舞いが迷惑になってしまうことがあるかも知れません。
まずは相手の置かれている状況をしっかりと把握したあと、お見舞いを現金にするか、品物にするかを吟味しましょう。